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ネイティファス
淫語ボイスドラマ製作サークル ネイティファスのブログです。

逆寝取られ姦 ~恥辱のデート~

逆寝取られSSです。
気が入ったので長くなりました。
掘り下げて結構欝と喪失感が増した感じです。

ラストらへん妙になったんで分岐があります。

音声作品でも今回やらなかった
彼女を拘束、目の前で寝取り攻撃。
左右からのディスり地獄なんて考えています。
他、ミカちゃんモモちゃんの個人プレイも。

逆寝取られはM男視点の場合は
特殊なハーレムものなのかなぁとも思います。
特にモモちゃんみたいなラブラブしてくるのだと。








「アキトさん待ちました?」
「いや、僕も今来たとこ」
 そんな何気ない挨拶交わして、僕たちはふっと視線を合わせた。
 まずどこから話たらいいのだろう。つまりは僕に初めての彼女ができて、今日この日に念願の初デートとなったわけである。
 場所は遊園地。僕はこんな人が多くて騒がしい場所は嫌いなんだけど、彼女がそう言ったので僕は従うことにした。
 彼女の名前はサクミという。大きな花のように、おおらかな子になって欲しいという両親の願いらしい。
 サクミはナース、看護婦だ。そして僕達が運命の出会いを決めたのも、彼女が看護婦だったという事実と僕が偶然指をひねって病院に行ったこと、その二つがこう複雑怪奇に絡み合ってもたらされたからだと思う。
 僕は何でも難しく説明する癖があるがつまりは偶然だ。
 一目ぼれ。
 僕はサクミに一目見ただけで、脳天から踵まで一直線に不思議な見えない力で貫かれたのだ。青天の霹靂ともいえるこの事象は、いつも日陰者の人生を送る僕の姿からは到底予想ができない。
 なんと言ったらいいのか、僕は人間が十人いたら九人が酷いと結論づける容姿の持ち主だ。当然のように性格も引っ込み思案で常に堕落傾向で何事にも興味が薄い。考えることといえばどうやって毎日ぐーたらしてられるかである。
 ただそんな僕でも、社会の潮流にかろうじてしがみついているのである。一浪して入った三流の大学を何とか卒業して、これまたもう一生の行く末が知れるような零細企業に入社したのだ。
 いや、このご時勢に仕事があるだけましかも知れない。でも僕はここでも落ちこぼれだった。普通の仕事は他人の三倍は時間がかかるし、受け答えもいつになってもしどろもどろで一向に改善傾向がない。
 たぶん僕は、生来から脳のシワが少なくて頭が悪いんだと思う。根っからの馬鹿で容姿と思考が一致している。見た目だけでその人の八割ぐらいはわかるっていうけど、それもあながち間違ってないと思う。容姿は心に影響するし心は容姿に出る。つまり表裏一体の相互の関係で、僕という駄目人間は存在するのである。
 もちろん友達といえる友達は一人もいなかった。さらに至極当然のことだが、『彼女』なんて崇高な存在に出会えたことは一度もない。あえていうと女の子という超存在に話しかけられたことも皆無である。
 そんな僕に彼女ができたのは、本当に一度きりのかけがえのない奇跡に近いと思う。
 ある時ぽっと道を歩いていたら、何の拍子もなく転んで両手をついてしまった。運悪く、無骨な短い指は体重を支えきれずにコンクリートの地面に突き刺さってしまったのだ。
 あらぬ方向に曲がる僕の指。そして偶然駆け込んだ病院がサクミとの運命の出会いになったのである。
 痛がる僕に彼女は優しく接してくれた。ただそれだけだった。指が細長くてとても綺麗だった。
 幸い怪我の状態は軽くて、二週間ほどで病院通いは終わりになった。
 その時僕の脳裏に沸き起こったのは、このままでいいのだろうかということだ。何をするのも鈍重で極めて怠惰な僕が初めてやる気になった。
 僕は不細工すぎて、女の子と付き合うという行為から遥か遠い位置にあった。幼少の頃からの度重なる劣等感に苛まれて、臆病になりその人間の本質ともいうべき恋愛から目を背けていたのだ。
 女の子は怖い。ある意味男よりも数段怖い。
 そんな僕がサクミに告白しようと思ったのは、こう運命の女神が与えてくれた歯車がピタリと偶然に合致したに他ならない。
 告白は一瞬だった。僕が必死で考えてきた文句は一瞬で消滅した。
 ほんの一言、ただ好きとだけ言った。彼女はくすくすと笑ってくれた。それだけで僕は頭が沸騰して真っ赤になった。
 結果、なぜか告白は成功した。本当に自分でもわからないが彼女はOKしてくれた。
 そして今、僕とサクミは初めてのデートでこの遊園地に来たのである。



「そうですか。よかった」
「う、うん……」
 僕はどもりながらサクミに言う。
 初めにいうと彼女の容姿はとても残念だった。何しろ僕が告白しようと思ったぐらいである。ひいき目にみても中の下以下である。ただそんな残念な容姿が僕にはちょうどいいのだ。
 彼女の心の中は澄み切っていて綺麗だ。単なるあてずっぽうではなく本当にそう思う。ほんの少し指を包帯でぐるぐるされただけで、僕は彼女の深い優しさに触れたのだった。それはどんな美麗な外見よりもずっと素晴らしいもののはずだ。
 サクミは花柄の、ひらひらとしたワンピースを身につけていた。ファッションに疎い僕が言うのも何だかセンスが悪い。スーパーのバーゲンセールでおばちゃん達がこぞって買い求める服のような、そんなセンスの悪さだ。
 だけど僕はそんな彼女を揶揄することはない。彼女の心の清らかさは、誰よりも僕が一番知っているからだ。
「きょ、今日はいい天気だね」
「そうですね。ふふ」
 何かを話さなければと、僕は天気のことを口にした。彼女は何を話してもコロコロと笑ってくれる。それが僕には楽だった。僕が話す話題といえば極めて浅いオタク知識しかない。それも普通の女の子なら軽蔑するような内容だ。
 何気ない出来事、何でもいい。綺麗な花が咲いているとか石ころが光っていたとか。本当にどうでもいい話題を僕と彼女の間で交わすのである。ふっと沈黙が起きても特に慌てたりしない。そんな気のおけない関係に、女の子となるなんてのは初めての経験だった。
 彼女はまさしく僕にとっての女神だった。僕だけの女神。そうだ。見た目がちょっとばかし残念なのも、女神の神聖さを悪い人間から身を守るための変装に違いない。
 そしてその女神の神通力を僕だけが発見した。ゆえに女神様は僕だけのものなのだ。僕だけに心地よい安息をくれる崇高な存在である。
「アキトさん何ぼっとしてるの? さぁ遊園地だから楽しく遊びましょう?」
「あっ、ご、ごめん……」
「変なアキトさん。ふふ」
 にっこりと笑う彼女。その顔もやはり深い慈愛に満ちている。
「うーん、どこにしよっか? 僕はあまりこういうとこ来たことないから……」
「そうね、うーん」
 遊園地といえば高校の修学旅行以来である。最も僕にとっては全然楽しくなかったが。
「とっとりあえず適当に歩いてみよっか?」
「ふふ。そうですね……」
「あっ」
 僕があっと声をあげた理由は、突然サクミに手を握られたからだ。そうか、これが恋人か。
「ねっデートでしょ? アキトさん?」
「うん……」
 僕は黙ってうなづいた。顔が赤くなっているのが自分でもわかる。こんなの一生に体験できないと思ってたのに。
 遊園地の中は人が多かった。みんな家族連れやカップルや友達と来ているのであろう。皆が思い思いの人とこの場を楽しんでいた。
「ね、ねぇ」
「なぁに?」
「なんで……僕の告白OKしたの?」
「ん……」
 僕はかねてからその理由が知りたかった。どうして見ただけで駄目な男とわかる僕と、こうして手をつないでデートしているのかと。
「面白いから」
「はぁ」
 僕は気のない返事をした。面白い、とは一体。
「どこが? 僕って顔もよくないし話も全然だよ」
「うーん……いるだけで、面白い、とか? ふふっ♪」
「な、何だよそれ……」
 僕は呆れたように天を仰いだ。面白い、か。いや僕も彼女が女神であることを重々承知しているし、彼女にとっても僕の隠れたいいところを敏感に察知しているのかもしれない。よくわからないがそういうことにしておこう。
 適当に歩き回ってもらちがあかない。そろそろどこかの施設に入ろうと思った。どこがいいだろう? 僕はジェットコースターみたいな心臓がドキドキする乗り物は嫌いだ。サクミはどんなのが好きなのだろう。やっぱり女の子だから――。
「あっ、あの人」
「えっ?」
 そんな僕の思考を遮断するように、サクミがあっと声をあげた。
「怪我して泣いてるわ。膝小僧……かわいそう。放ってはおけないわ」
「あっ、ああ……」
 見ると、道のど真ん中で一人の中学生ぐらいの女の子がわんわん泣いていた。道行く人がとても邪魔そうにによけて通っている。誰も係員を呼ぶ気がないのか、そ知らぬ振りをして通りすぎている。
 近頃の日本人は――と言うが、むしろ人間全体自体が自己本位的な寡黙主義な傾向にあるのかもしれない。困っている人を助けてもお礼を言われるかもわからない。かえって手酷い損害を逆に与えてくるかもしれない。泣き喚くふりをしながらも、手ごろな組しやすいターゲットを虎視眈々と狙っているかもしれないのだ。
 そんな無益な事象に遭遇するくらいなら、いっそのこと無視してしまった方がいい。近頃の世の中というのも中々そういうものだ。自分さえよければいいということなかれ主義。もちろんそれは、ある意味数少ない生存権を勝ち抜くうえで、最も当たり前の真理ではあるはずだが。
 僕も通常ならこんな光景は黙殺しているはずだった。しかし今は彼女が隣にいる。さてどうしたものかと考えていると、サクミがすっと前に出て女の子に手を差し伸べた。
「大丈夫? ほら傷口見せて?」
 女の子の膝からは赤い血が滲んでいてとても痛々しかった。履いている靴はあまり歩行に適さないような形状で、たぶんそれで転んでしまったのだと思う。
「えーん、えーん。痛いよー痛いよー」
「もう心配しなくていいわよ。私はいつもカバンに応急処置セット持ってきてあるから」
 こういう所はさすがに看護婦らしい。サクミはセンスの悪いバックから応急箱を取り出して治療を始めた。やっぱり僕のサクミは優しい。僕がしどろもどろしている間に直ぐに実行に移す。僕は卑怯で愚かだ。こんな僕がサクミの彼女でいるなんてやはり不都合に思う。
「何か手伝うことある?」
 僕はぼっと立っているのもあれなのでそう聞いてみた。
「ううん、一人で大丈夫よ」
「そう」
 手伝うといっても僕ができることはあんまりない。ふと視線を向けて地べたの女の子に目を向ける。何と言ったらいいのやらふりふりひらひらの服装だ。花模様をあしらったフリルが至る所ふんだんにあしらわれている。僕はファッションに疎いからよく知らないが、これ系専門のお店にあるに違いない。
「う、うわーん。うう……」
 女の子がまだ泣いていた。しゃくりあげながら肩が左右に揺れている。女の子は巨乳だった。大きく開いた胸元からむっちりとした谷間が見えていた。僕は上から見下ろす感じで、自然にその谷間に視線を吸い込まれていた。彼女が治療している横で、なんて邪に気持ちなってしまったと思い、僕はぷるぷると頭をふって目をそらした。
 僕はああ早く終わらないかなと周囲を見渡した。すると――、
「ちょっと何やってんのよあんた達!」
「え」
 鬼のような顔をした女が僕をにらんでいた。顎がすっと細くて切れ長の瞳が鋭い。顔立ちも整っていてかなりの美人だ。白地のTシャツに派手なプリントがされている。下はぴったりとした黒いスカートで、正面からでもパンツが見えそうなほどの丈だった。手や首にチャラチャラとしたアクセサリが多く長いストレートの髪が印象的だ。
「モモ! いつまでピーピー泣いてんのよ? あんたが遊園地行きたいから私がわざわざ付き合ってあげてんのに。勝手に転んで怪我して何泣き叫んでるわけぇ? あーん?」
「び、びびぃぃ……。だ、だって……モモ……早く……お馬さんとか……乗りた……」
 なんという光景だろう。おそらくはこの二人は友人なのだろうが、転んで膝を擦りむいた子に対してありえない仕打ちをしていた。そっちの女はかなりの美人だが他人を思う気持ちがないんだと思う。やっぱり美人は心がすさんで汚いのだろうか。
「はいもう大丈夫ですよ。ちゃんと消毒して絆創膏はりましたからね」
「あっ、ありがとうお姉ちゃん。ん……なんだかモモ元気になったみたい♪」
 いい所で治療を終えたサクミが立ち上がった。
「はん。何勝手な真似してんのよ。こいつの怪我なんかつばつけときゃ治ったんだから。あーあ、善意の押し付けってうざいなー。ん……あんたらそろいもそろって不細工ねー。勝手にしゃしゃり出ていきがってんじゃないわよ……」
 僕はてっきり、この女が悪態をつきながらもありがとうぐらいは言うと思っていた。だが現実はさらに酷いしっぺ返しをくらった格好になった。美人不美人関係なく人としての何かが欠けているように思えた。
「あ、あの。そこの妹さんの、お怪我たいしたことないですから」
 サクミが平静な声で言った。僕は不細工と言われることぐらいなれているけど、この時ばかりは腹がたっていた。だって怪我をしていた子の世話をしてあげたのにそれを――。
「ばーか。こんなの妹じゃないわよ。ほらモモ行くよ? さっさと立つ!」
「ん、うん、ミカぁ。ご、ごめんなさいお姉さん。お膝ありがとうございます……ぺこっ。……きゃぴ♪」
 中学生ぐらいの女の子はモモと言うらしいが、こっちのミカと呼ばれた最低の女の友人らしきところをみると、たぶん年は二十歳ぐらいなのかもしれない。たどするとかなりの童顔であることは間違いない。お礼をしたと思ったら奇妙な声とポーズでおまけをされた。
「はいどういたしまして。もう転んじゃ駄目よ?」
「はい!」
 サクミが優しく言った。やっぱり僕のサクミが人間ができている。それなのにこの最低の女は――。
「ほら行くよモモ!」
「う、うん……」
 僕は今普段ではありえない心境になっていた。恩を仇で返された事実と、何より自分の彼女の善意を無碍にしたミカの行為に、おさまりつかないぐらいにはらわたが煮えくりかえっていた。
 後ろを向き立ち去ろうとするミカ。その軽薄な後ろ姿に、僕は勇気を持って声をぶつけた。
「お、おおい! まっ、待てよっ!」
「あん?」
 一秒と待たずにミカは振り向いた。その目はギラギラとした敵意に燃えていた。
「な、何か言うことがあ、あ、あるだろう。えっ、あっ、あ、ありがとうぐらい……言えよっ!」
 僕はミカの眼光に気おされてどもってしまった。サクミの前で情けないほど格好の悪い醜態だ。
「アキトさん……。私は別に……いいですから」
 サクミが心配そうな顔で僕を見た。いや、サクミがよくても僕にはよろしくなかった。ここはこの女を殴ってでもこの世の道理ってやつを……。
「はぁ~ん? なぁに僕ぅ? この私に意見する気ぃ? はぁ? 何でぇ? そっちのしょぼい彼女が勝手に馬鹿のモモを助けたんでしょう? それで何で私がありがとうなのぉ? ねぇ僕ぅ? 説明してぇ? ほら早くぅ……。んっ……くくっ。それにしてもあんたってすごい不細工ねぇ……彼女とお似合いよ……ふふ♪ ん……んん。あっ……不細工同士のカップル……。ふふっ、あはは♪ これは楽しいかもしれない……くふふ……」
「な、何笑ってるんだよっ! 早く……」
 突然馬鹿笑いを始めるミカ。大体の反射してくる文句は予想していたがかなり酷い。しかしここまできたら引き下がれない。心配そうにサクミは僕を見つめている。大丈夫、僕はもう弱虫なんかじゃない。勇気のある所を彼女にみせてやるんだ。
「どっ、どうした? 早くありがとうって――」
「ありがとう。そっちのお嬢さん。ふふっ。モモの馬鹿が迷惑かけましたぁ~」
「あれっ?」
 いきまいた僕は肩透かしをくらった。さっきまで般若のような形相のミカが、ふっとつき物が落ちたような菩薩の顔に摩り替わったのだ。だがにやにやと口の端を吊り上げるさまは、下卑た悪意に満ちていると確実に思った。
「な、何だ……。ちゃんと言えるじゃないか。それで……いいんだ」
 僕はふっと肩の荷が下りた。本当は怖かったけど勇気を出してよかった。サクミにいい所を見せられて鼻が高い。
「じゃ、行こうかサクミ」
「ええアキトさん」
 サクミの視線がなんだか熱ぼったい。今の僕は彼女の目にはどう映ったのだろうか。
「あ、待ってよ」
 立ち去ろうとする僕達を、今度はミカが呼び止めた。もう用はないはずなのに一体なんなのだろう。
「あ~ん。私ちょっと躁鬱病気味でぇ~急に変なこと言っちゃうんですぅ~。はぁ~ん♪ だからおわびと言ってはなんだけどぉ……色々一緒に見て回りません?」
 ミカが急に猫なで声を出してきた。その甘い響きの裏に危険な何かを感じる。何が躁鬱病だ。根本的にお前は性格が最悪なだけじゃないか。何を考えているが知らないがここは絶対に断らなければならない。
「ねぇいいでしょう? そっちの……サクミさん? いい名前ね? あっその服有名なブランドものでしょう? えっ違う? あ~んでもあなたに似合ってて最高よぉ? え~っとね、ここの遊園地は私何回か来てるの。だから的確に案内できるかっていうかぁ……ねっモモもこっちのお兄ちゃん達と一緒の方がいいよね?」
「んっ? う……うん!」
 一人ぽつねんとしていたモモに、ミカがとんとひじでこづいたのを僕は見た。この展開は絶対におかしい。ミカは悪魔のような女だ。こんなのが近くにいたら――。
「あ……私は別に構いませんけど」
「わ~い看護婦のお姉ちゃん大好き~♪ 一緒にお馬さんのろ~のろ~?」
 きつく断ろうと思った矢先、一寸早くサクミが返事をしていた。駄目だサクミ。こいつらは僕達のことを見下して……。さっき不細工だと結論づけたくせに、突然サクミの服を褒めそやしている。全然そんな気はないくせに。口先だけの軽い言葉でそんな世迷言を言っているのだ。
「ふふ……決定ね。いいでしょ? アキトさん? ……楽しく、一緒に遊びましょうね。ふふ♪」
「あっ、はぁ……」
 僕はその時のミカの顔に心底ぞっとした。蛇が蛙を睨むような、真っ赤な舌をぺろりと出して獲物の品定めをしているような顔だった。
「わーいわーい♪ 四人で遊園地~♪ わーいわーい♪」
 やはり子供のようにはしゃぐモモ。その横で僕は気持ちの悪い冷や汗をかいていた。身の毛もよだつようなとてつもない危機感を感じる。
 サクミとの二人きりの楽しいデートになるはずだったのに。僕の尊大な勇気が、地獄の悪魔を呼んでしまったのだろうか。いや、決してそうではないと信じたかった。まだ何も起こってはいない。今は、まだ。




「あ~その化粧水私も使ってるわー。お肌もぷるぷるで最高だわーん。それでねーうんとねー」
「ええミカさんは美人だから。うらやましいわ」
「そんなことないってー。ほら私って性格最悪だから男がみんな逃げていくの。あはは」
「あらあら。うふふ……」
 僕の数メートル後ろで、すっかりミカとサクミは意気投合していた。女の子同士ってのはよくもこう話がはずむものだと思う。だがまだ僕は気を許したわけではない。ミカがあのまま引き下がるわけがないはずだから。
 後ろに二人ということは必然的に前は二人になる。僕の横にはちょこんとしたモモがはにかみながら歩いている。
「……仲よさそうだね二人とも。きゃぴ♪」
 モモが声をかけてきた。僕はこの子と話したい気分ではないので無視した。妙なきゃぴっていう口調も僕の神経を無駄に逆なでしていた。
「ちょっと、何とか言ってよー。ミカのことは謝るからさー」
「それは……まぁ」
 いく分悲しそうなモモの顔。こんな可愛らしい女の子がしょげかえっていると、ミカへの怒りも雲散霧消してしまいそうになる。一応はあのにっくきミカの友達だが、純粋に言うとこの子は悪くないのかもしれない。
「きゃぴっ♪ じゃあ仲直りですね。それじゃ……むぎゅ~~っ♪」
「わっ」
 僕は突然モモに腕を取られていた。そして柔らかい乳房に、ふにと服の境界を通して甘い感触を伝達される。サクミは巨乳ではない。むしろ貧乳だ。しかもこんな風に腕を取ってきたこともない。僕は今童顔の可愛らしい少女に腕を胸……しかも巨乳で……。
「は、はなせよぅ」
「きゃっ」
 僕はそのまま押し切られそうになりながらも、意を決してモモを跳ね除けた。後ろにはサクミが見ているんだ。いくらなんでもこれはまずいではないか。
「えへっ♪ 大丈夫ですよアキトさん。サクミさんはミカとのお話に夢中ですから……」
「でも……」
 後ろにちらりと目をやる。確かに二人は話に夢中でこちらのことなどどうでもいいようだ。でも僕はサクミを裏切りなんてしない。サクミは僕の彼女――女神様だから。
「それっ。むにむにっ♪ きゃっぴ~ん♪」
「ふわぁ」
 決意を固めた瞬間、モモが僕の胸に飛び込んできた。首に細い腕を回されて胸に顔をうずめられる。甘いほのかな香水の匂い。女の子の匂い。童顔の美少女。しかも巨乳で……目もぱちくり動いてまるで二次元世界のロリっ娘のようだ。
「ふふ……」
「あっ、ああ……」
 僕はたじたじになってしまいモモを突き放せなかった。一体この子は僕に何をしようとしているのだろう。不細工な僕に。本気で女の子に好かれるはずもない僕に。
「あ~んモモあのお馬さんのりた~い♪ えっ? アキトお兄ちゃんが一緒に乗ってくれるの? わーいわーい♪ それじゃあ、お姫様だっこして乗せて欲しいなぁ……。ねぇいいでしょう?」
 上目遣いで懇願するように見上げられた。少女の蠱惑的な目つきに意識が飛びそうになる。僕は助けてといわんばかりにサクミの方を見た。
「何やってんのモモ? アキトさんはサクミさんの彼女なのよ? 駄目でしょそんなに抱きついちゃ」
「あっいいんですよ。あの、モモちゃんって本当に妹みたいで可愛くて……。私思わずミカさんの妹だって言っちゃって……。本当にさっきはすいませんでした」
「いやいや。あんなの全然いーのいーの。ささ、それより二人でメリーゴーランド乗ってきなよ。私はサクミさんと積もる話があるから……ねぇ?」
「あ、はい。何だかミカさんってお話上手で楽しくて……」
 ミカとサクミのやり取りを、僕はモモに抱きつかれながら聞いていた。違うサクミ。そうじゃないんだ。こいつら僕とサクミを引き離して何か悪いことを考えているんだ。
「だってよアキトお兄ちゃん♪ ほら一緒にお馬さんパッカパッカしにいこー♪ きゃぴっ♪」
「あっ、あああ……」
 なし崩し的に僕は承諾するしかなかった。モモの柔らかい胸。こんな柔らかいおっぱいは初めてだ。もし……こんな彼女がいたらと思うと……。ああ駄目だ。僕の彼女はサクミだけだから。それだけは一番念頭に置かなければならない事実だ。ミカとモモが一体何を画策しているか知らないが、僕は自分の女神様を信じるだけだ。


 メリーゴーランドは空いていたのかすぐ乗れた。どうでもいいことだが僕はこの乗り物に乗ったことがない。まず男一人で乗ろうという気にはならない施設だ。お姫様だっこは危険なので却下された。至極当然の結果だ。
「うっわ~い♪ お馬さんお馬さん~♪ 楽しい~♪」
「はは……」
 僕の一つ前方の馬に、モモは可愛らしいお尻をちょんと乗せて座っていた。本当にこの子はとても子供っぽく見える。無邪気な仕草も容姿も実年齢よりもはるかに幼げだ。最初に遭遇した時も、ちょっと膝を擦っただけで大泣きしていたし。二十歳前後だったとしたらまともに生きていけるか心配だ。まぁ僕自身も、そうやって他人を批判するほど分別のある大人じゃないけれども。
「あ~んお馬さん♪ すごいすごいすごぉ~い♪」
 何が楽しいのか、モモは相変わらずおおはしゃぎをしていた。上下に揺り動く電動の木馬。そこにまたがっていると当然見るのは正面だけしかない。
 モモの柔らかそうな少女の腰つきがなんとも色っぽい。フリフリの服がひらひらと上下の振動に合わせてはためいている。モモの生足、白い膝の裏、つんと突き出たお尻。
「あ~んそんなに動いちゃ駄目お馬さぁ~ん♪」
「うっ……」
 僕はなぜかモモがわざとそうした、いやらしい性行為を暗示させるような声を発していると思ってしまった。それに加えて、股を馬に擦り付けるようにしてカクカクと艶かしく動かしている。
 やたらめったらに動くから、スカートの裾がさらにめくれて白いパンティがチラチラと僕の視界に入ってくる。何という目の毒だろうこれは。サクミはミカと一緒でここにはいない。でも僕達が馬に乗っている姿は見物しているのだろう。僕がロリっぽい少女に欲情しているなんて知れたら最悪だ。ここは見て見ぬふりをして……。
「あはぁ~ん♪ 楽しいぃ~ん♪」
「うう……」
 モモはとても興奮しているようだ。上下に動く腰の動きが、木馬のそれと重なりなおいっそう魅惑的な上昇下降運動を織り成す。ああ……そんなに腰を動かされた僕は……。
「はぁ……はぁ……」
 いつしか僕は、少し体を前のめりにしてペニスが馬の背中に当たるように調整していた。そういう状態にしてから、モモの誘うような淫靡な腰つきを見つめてあらぬ妄想にふけってしまった。ああ入っている。モモの中に。あんな可愛らしい女の子の中に入れて、めちゃくちゃに腰を動かされて。
「あ~んお兄ちゃんも楽しんでる? ねぇ?」
「はぁっ!」
 不意にモモが後ろを向いた。僕は即座に腰を浮かせて木馬の上で飛びのいた。気づかれなかっただろうか。いやたぶん大丈夫だろう。僕は怖がりだからこんな前傾姿勢でも問題はない。だがモモのお尻を凝視をして、あらぬ妄想を抱いていたのは事実だった。
「あっれぇ~お兄ちゃんたらそんなに驚いてどうしたの? あっもしかして。モモのお尻とか……」
「やっ、やめ、何を……」
 何を思ったかモモはスカートをふわり捲り上げて、僕の方にお尻と太ももがよく見えるような状態にしてきた。角度的には僕にだけ一番パンチラが見えやすい。この子は一体何を考えて――。
「くすっ、くすくす♪ お兄ちゃんの……スケベ♪ きゃぴっ♪」
 そう言うとモモはスカートの端をつまんでいた指をさっと離した。今まで見えていた白い肌が即座に隠れる。
「い、いきなり何をしているんだ君は……」
「あ~ん君なんて言っちゃ駄目。モモ、とか。モモちゃんて呼んでぇ~」
「何でそんな親しげに……」
「きゃぴ♪ いいから今度から私はモモちゃんね♪」
 勝手にモモはそう結論を下した。
 その後木馬は回るだけ回ってむなしく停止した。僕は当然のごとく楽しくなかった。誰が見ているかわからない公衆の面前で辱めを受けたのだった。いくら僕が不細工でもサクミの前でそんな醜態はさらせない。
 それにしてもこの子はなんでこんなことをするのだろう。僕なんか誘惑しても一銭の特にもならないだろうに。ああもしかして僕をひきつけている間にサクミを……。そうかそういうことだったのか。あの悪鬼じみたミカとサクミを一緒にしたのが間違いだった。早く、早くサクミの元へ戻らなければ。
「お疲れさま~」
「お疲れ様でしたアキトさん」
 そう意気込んでいた僕を、肩透かしのように笑顔の二人が出迎えた。すまし顔のミカ。その裏の顔は全くといっていいほどうかがい知れない。どうやら僕のサクミは無事のようだ。それでも今後は予断を許さないような状況が続くだろう。
 奴らの作戦はこうだ。僕を色仕掛けかなんかでサクミと引き離そうと……。全くなんてやつらだ。だが僕は生まれてこの方女性というものに愛されたことがない。だから僕に近づいてくる女は、心に一物をもった悪意のある欲望の権化である。僕を簡単にたぶらかせると思ったら大間違いだ。
「楽しかったねアキトお兄ちゃん♪」
「あ、ああ」
 僕はそっけなく返事をした。お前らなんかに興味はないと態度で如実に示した。
「きゃぴっ♪ あのね、モモぉ~アキトお兄ちゃんとこんなに仲良くなったのぉ~♪ ぎゅー♪」
「うわぁっ!」
 モモがまた突然腕にしがみついてきた。あふれんばかりの巨乳。甘い感触がぷるんと香る芳香と共に腕に広がっていく。モモ。いやらしいお尻とおっぱい。小悪魔的なロリっ娘。
 僕はこんな二次元的な美少女に誘惑されたいと妄想したことがある。僕はこんな顔だが大体ドエムだ。さっき色仕掛けなんか通用しないと意思を固めたものの、本当はこんな間近で女の子と接近するのは初めてだった。
 サクミの僕達を見つめる瞳。あらあらといった表情だ。違う、そうじゃないんだサクミ。僕は危機的状況にあるんだ。だからどうか助けてくれ。そうじゃないと君も……。
「ほらほらー。ま~たあんたったらー。離れなさいよモモ。アキトお兄ちゃんには超お似合いのサクミさんって彼女がいるんだからさ」
「あ……でも本当に私は別に」
 その時ミカがそっとモモに目配せしたのに僕は気づいた。了解してかモモがぱっと僕から体を離す。
「はぁ~いごめんなさいお兄ちゃん♪ でも一緒に遊んでね~♪ サクミお姉ちゃんが彼女ならぁ、モモは妹って扱いでぇ……」
 くねくねと腰をくねらせるモモ。口を大きく開けて指をあ~んと咥えたそうな表情だ。モモはかなり小さいから、自然に上から見下ろす格好になってしまう。無防備な胸の谷間。ふわふわとしておっぱいの全体像が見渡せそうなほど大きく隙間が開いている。
 モモの媚びた態度に僕は段々懐柔されかけていた。あの腰の動き……。僕が馬で……背中に乗られて……ロリ女王様の言いなりになって……手で足で……口で……。
「ほら馬鹿なこと言ってないで。さっさと次行きましょ。つ、ぎ」
 僕の卑猥な妄想を打ち砕いたのは、他ならぬ敵であるはずのミカだった。はっとして頭をぶんと振り思考を正常に戻す。
「そうですね。私も何か体験してみたいですし」
「オッケー。それじゃ行きましょ。今度は四人で楽しめるやつにしましょうね」
「うっわ~い♪ みんなで遊園地楽しいなったらんらん♪」
「は……はぁ」
 皆がはしゃいでいる中、僕は一人ため息をついていた。鬼が出るか蛇が出るか。もしモモが鬼ならミカはその邪悪な牙を密かに潜めているのだろう。




 僕達は遊園地内を無駄に練り歩いていた。四人で、と言ったものの中々ちょうどいい乗り物が見つからない。モモがジェットコースターに乗りたい、と言ったけど僕はそっち系は絶対に駄目なので徹底的に拒否した。それじゃコーヒーカップのぐるぐるなら、という提案はミカが私すぐ酔うからなんて言ってうやむやになった。
「中々決まらないわねー。ただ歩くばっかで遊園地なんてつまんないわねー」
 ミカがあくびをして文句を言った。確か自分が案内するなんて率先して言っていた記憶がある。どうせこの女のことだから口から吐くこと全て嘘偽りなのだろう。
「あ~んもうモモ足ぱんぱん。早く何かで遊ぼうよぉ~」
「そうは言ってもねぇ……。あ、あれなんかいいんじゃない? ほら、誰も客いなさそうだし」
 細い指が示したその先、黒っぽい古ぼけた建物というか小屋がぽつんと鎮座していた。明らかに年代ものの施設だ。他の最新の技術を駆使したようなはれやかな遊具とは絶対的に違う。こう時代の流れに追いつけなくなって、おいて行かれたもの寂しさがその黒い施設からは感じられた。
「あそこはいらない? ねぇサクミさん?」
「あ、いいですよ。でも何なんですか?」
「ふふふ……それは入ってのお楽しみ♪」
 にやにやと不気味な笑みを浮かべるミカ。何はともあれ僕に課せられた使命はサクミを守ることだ。
 黒い建物は何のことはない、ただのホラーハウスだった。お化け屋敷。二昔前はやったホラーブームの名残で存在しているのだろうか。取り壊すこともできずにわずかな客を呼び込む程度なのだろう。
「さっ入るわよ~♪」
「や~んモモお化けこっわ~い♪」
「私は怖いのは苦手なんですけど……。でもアキトさんと一緒なら」
「僕も怖いのはちょっと……」
 黄色い声と不安げな声が入り混じる。ホラーハウスと聞いて僕は安心した。ミカが選んだから何か回避不能の罠があると思っていた。これならサクミの手をしっかり握り締めていれば大丈夫だ。
「それレッツゴー♪」
「いけいけー♪」
 二人は僕達を無視して先に奥へ消えて行った。そのあっけない進行を見て僕はふと疑問を思った。彼女らは僕達二人のデートを邪魔するために近づいたという邪推だ。さっきのモモの破廉恥な行為を見ればその疑いは大きい。だがミカが直接何かをしたわけではない。サクミと楽しくお喋りをして語り合って……。
 何だか緩急の激しい性格みたいだし。初対面のアレがあまりにも強烈だったせいで、僕は色眼鏡でミカを見ていたのかもしれない。モモも本気で無邪気で……すぐ人に抱きついてしまう癖があって……。
 僕の頭は酷く混乱してしまっていた。倒錯の思索。僕は頭が悪いから、悩み始めるとどうしようもない思考の袋小路にすぐ陥ってしまう。
「んっ? どうしたのアキトさん? ほら行きましょ? 私お化け屋敷なんて初めてだから……」
「う、うん……僕も……わっ」
 手の平に広がる柔らかい感触。何と彼女の方から僕の手を握りしめてきたのだ。
「これなら大丈夫です。うふふ」
「うん……」
 僕はドキドキしていた。やっぱり彼女は最高に僕の女神だ。僕達は寄り添うようにしてホラーハウスの中へと入った。
 館内は尋常でなく暗かった。それでいて、チカチカと目に悪い照明が場所によってはまぶしすぎるからたまらない。館は一応は迷路のような構造になっていた。不気味というよりシュールな笑いを誘いそうなドラキュラやミイラ男の人形が、どこかしこに配置されている。加えて不気味というより不愉快きわまりない叫び声や笑い声のオンパレードである。
 足場も悪くてすぐにずっこけそうになって危ない。お化け屋敷、実に酷い。誰でも一度ここに入ったら、二度と入ることはないと簡単に予想できる。
「キャー! アキトさん……ひっ、ひいぃぃ……!」
「あれ? 君こんなの怖いの?」
「だ、だ、だって……ひぃいいっ!」
 僕は全然怖くなかったけど、サクミは根っからの怖がりなのか大げさな悲鳴をあげていた。怖がりの彼女。うん、こんなのもいいかもしれない。そこを僕が優しく抱きしめてよしよしとなぐさめてやったりなんかして。僕は彼女のそんな一面が見れて満足でもあった。もっとサクミのことを知りたいと思う。
「ああアキトさん駄目。私……怖くて変になりそう」
「だ、大丈夫僕が守ってあげるから」
 なんて歯の浮くような台詞。でも今だけはいいんだ。この漆黒の暗闇の中では僕達は理想的なカップルのはずなんだから。
「手……離さないでね」
「うん……うん」
 僕が頼られている。そのことに深い喜びを感じてしまう。どんな苦しい障害も二人なら乗り越えられるような気がした。やっぱりサクミは僕の女神なんだと思う。この荒廃しきった世界で僕のことを理解してくれるたった一人の――。
「あれ? アキトさんどこ?」
 そう思った瞬間、僕は背中を捕まれて暗闇の奥へと引きずりこまれてしまった。ああ駄目だ。彼女は怖がりで臆病なんだ。僕がそばにいなくちゃ寂しくて死んじゃうんだ。
「だっ、誰だ?」
 僕は気持ちが大きくなっていたので、大声をあげて背中に呼びかけた。
「はーい私よ私」
「私もいるよー♪」
 応答したのはミカとモモの二人だった。
「何をするんだ。せっかくいい雰囲気だったのに……」
「ふふん。ここ全然怖くないでしょ? だから私がお化けの役をやってあげるわよ」
「モモもお化けするするー♪」
「馬鹿なこと言わないでくれ。早くサクミを……うわっ」
 駆け出そうとした途端、僕は首ねっこを捕まれてそのままミカに後ろから抱きかかえられた。細腕なのにかなり力が強い。筋肉質の鍛えた男のような頑強な拘束に身動きできない。
「んっ、くっ! は、はなせよう!」
「だからお化けだって言ったでしょ? ほーら。妖怪ドエスお姉さんがお相手してあげるわよーん♪ しょぼいカップルから彼氏の方を寝取っちゃうわるーい妖怪なのー。あっは~ん♪」
「じゃあモモはおっぱいお化けするー♪ おっぱいの谷間ねぇ……こうやってぇ……見せ付けてぇ……うずくまってぇ……きゃぴ♪」
 後方のミカ、前方のモモに僕はサンドイッチにされた。首筋に濡れた吐息がかかり、股間には柔らかい乳房が押し付けられている。たまらず僕のペニスは固く勃起してしまった。こんな暗闇の中で二人に刺激されたら我慢しろって方が無理だ。
「あ、ああ……やめないか」
 それでも僕はがんと意識を正して抵抗した。サクミが、僕の大事なサクミが今一人でいるのだ。
「あれ? アキトさんどこー? 私……暗くて……」
 遠くの方でサクミの声が聞こえた。僕はものすごい力でミカに引きずられていた。どんどんサクミとの距離が遠くなる。駄目だ、このままじゃ。サクミは僕の。
「はぁん……ちゅっ♪ ほら耳も舐めちゃうわよ? ドエス妖怪は耳も大好きなのよ?」
「私はズボンのここぉ……ふふっ♪ むにむに♪」
「あっ、ああ」
 背筋がぴんと反り返る。ミカの口内にくちゅっと取り込まれる僕の耳。ぴちゃぴちゃという舌使いが直接僕の聴覚を犯している。
「やっ、やめて。何で……こんなこと」
 僕は涙ながらにそう聞いた。
「ふふん。言ったでしょう? 私他のカップルから男を寝取るのが好きなの……。だからあんたがターゲットなのよ。わかった?」
「なっなんだとう? そんなことをしたらサクミが……」
「あのね……寝取るのって最高なのよ? 私の前で男が自分の彼女のことをすっかり忘れてね……私の魅力にメロメロぉ……♪ しかもその間抜けの彼女の泣き叫ぶ顔と言ったらもう……♪ あは♪ 私にかかれば大体の男は言いなりになるの。君みたいな耐性のないドエムの坊やなんか直ぐにイチコロよぉ……」
「なっ……。かっ彼女にだけは手を出すな。僕は、僕はどうなってもいいから……」
 いきなり寝取りと言われても面食らうしかない。つまりミカは僕とサクミを引き離そうとしているんだ。しかも極めて悪意に満ちた方法で。ああ……でも僕はこんな状況でもすごく興奮していた。だって性格は最悪でも、整った顔の女と可愛らしい童顔の少女が僕を篭絡しようとしている。普通じゃ味わえない背徳的な誘惑に僕の心は色めきだってしまう。
 いや、それこそこいつらの思うツボだ。二人は僕が堕ちるのをにやにや笑いながら待っているんだ。駄目だこのままじゃ。サクミ、サクミの姿を思いだすんだ。あの女神のご尊顔を……。ああちょっと残念で特徴がなくて……それよりこっちのぞっとするような色気のある女と……ああ駄目だ駄目だ負けちゃ駄目なんだ。
「くっ、ううっ!」
 僕は心の中で自分と戦っていた。必死に歯を食いしばって二人の甘い誘惑から逃げようとしていた。
「あは♪ 何かあんた達むかついちゃったからぁ、ちょっとおさまりがつかないのぉ。あんたをぼこるのは簡単だけどぉ……それじゃあっちのお嬢ちゃんは傷つかないでしょう? なんかあんたっていっつも殴られてそうだしぃ。彼女はナースなんだから、大丈夫? アキトさん? なんて言われて看護ごっこしてさらに仲良くなったら最低じゃん。……だから、ねぇ?」
「ああ……よく……わからない。とにかくサクミにだけは……」
「サクミさんが傷つくかどうかはあんたしだいだよ……ふふっ♪ それモモ! もっといじめちゃえ♪」
「はぁ~いミカ♪ ほらアキトお兄ちゃん……モモのおっきぃおっぱいで精子どぴゅ~~ってしていいんだよ? ズボンはいたままぁ、サクミさんって彼女がいるのにぃ……。暗いお化け屋敷の中でロリロリのモモに欲情してレイプしちゃってねぇ……ほらぁん♪」
「なっ……レイプなん……て」
 僕の股間を圧迫する柔肉の押し付けが強くなる。このままここでモモのおっぱいをわしづかみにして射精したいという気持ちが強まる。でも……でもサクミが……ああ。
「ほら……出しちゃいなよ。ふふ……サクミさんは鈍感だからぁ、お化けにオチンチンこすられてお漏らししたとか言えばぁ、案外信じるかもしれないよ? あはは、さすがにそれはないかなぁ?」
「出してぇ……いいんだよぉ……モモのおっぱいで射精……。ロリっ娘の爆乳でぇ……むにむにどぴゅ~って……ほらきゃぴきゃぴきゃぴ~んっ♪」
「あっ、あああ! そんなに動かしたらぁ!」
 いっそう激しく僕の股間でおっぱいを揺らすモモ。両手で擦り合わせるようにして僕自身をズボンの上からぎゅうと押しつぶす。もう我慢できない――という段階まで僕のペニスは膨張していた。ごめんサクミ出る――と、思ったその時救世主は現れた。
「ア、アキトさんどこにいたんですか? 私迷ってどこに行ったらいいやら……」
「あ、サクミさんごめんなさい。三人で今探しに行こうかと思ってたとこなの」
「そうそう! モモも一人だと怖くて泣いちゃうよ~」
 サクミが見えた瞬間、二人は僕からさっと飛びのいた。ここはかなり暗いし気づかれることもなかっただろう。僕は寸止めされた結果になり心臓がバクバクだった。後数秒彼女が来るのが遅かったらと思うとぞっとする。
「そうでしたか。私一人で迷ってごめんなさい……」
「いいのよサクミさん」
「そうそう。全然問題ないよ!」
 笑顔で対応する二人。さっきまで僕を辱めていたくせに何て言い草だ。
 ホラーハウスの出口はすぐそこだった。正面に外界への扉となる明るい光が見える。
「ミ、ミカぁ? いいの?」
「いーのいーの。あそこは暗すぎるし……。ふふ♪ チャンスはまだあるわ」
 前を行く二人のつぶやく声が聞こえる。もう頭に来た。何を考えているか知らないがこんな茶番はもう終わりにしようと思った。ここを出たらガツンと言ってやろう。




 ホラーハウスから外に出る。日の光が目に刺さってとてもまぶしい。この光がやっと陰鬱した異次元世界から外界に脱出したと実感させる。そうだ。僕はサクミと一緒にこのミカ達の呪縛から逃れるんだ。それを今僕が言い放ってやればいい。
「さーって次は……」
「待てよ。もうたくさんだ」
 何か先を次ごうとしたミカの言葉を遮った。
「あらなぁにアキトさん。怖い顔してぇ~ん♪ うふ~ん♪ そんなにさげずまれたら私ぃ……」
 ミカが妖しく腰をくねらせている。ミニスカートからすらっと伸びる美脚の艶かしさに決断が鈍りそうになった。駄目だ。こいつは人を惑わす悪魔なんだから。絶対にそれに負けちゃいけないんだ。
「サクミよく聞いてくれ」
「は、はい……アキトさん」
 サクミが不安げな顔をしている。いつもとは違う僕の神妙な雰囲気に驚いているのだろう。でも僕はやる時はやる男なんだ。ここでびしっと言ってやれば、もっとサクミは僕を好きになると思う。
「こいつらは僕達の仲を引き裂こうしているんだ……。なぜだか僕達の善意を踏みにじって曲解して……。だからこいつらと一緒にいちゃいけない。さっさと二人きりのデートに戻ろうサクミ」
 僕はそう言った。それでサクミが同意してくれると思っていた。
「えっ……」
 だがしかし現実は違った。サクミが信じられないという顔をして僕を見た。その目は無機質なガラス玉のようだった。
「えっ、あっ……ああっ! あのねサクミさん。違うのよ。アキトさんちょっとお化け屋敷で錯乱して変なこと言っちゃったのよ。幻覚……幻視に幻聴ってやつ? ねっアキトさん戻ってきて? ほらもうここは日の光が当たる場所よ? ほらこっちの世界に戻ってきてアキトさぁ~ん♪」
「モモも手伝う~♪ アキトお兄ちゃん幽霊なんかに負けちゃだめ~♪」
「こっこら何を……」
 ミカとモモが僕に絡みついてきた。すべすべの手で腹や股間を恥ずかしげもなくさすってくる。
「あっ……。そうだったんですか。そうですよね……。アキトさんがいきなりミカさん達に酷いこと……言うはずありませんからね」
 なぜか納得するサクミ。
「ちっ、違う。僕を信じてくれサクミ。僕はおかしくなんかなっていない。こいつらは本当に僕達の絆を破壊しようとしているんだ。しょ、証拠だってある。こいつらはさっき……」
 とその先を言おうして、僕はぐっと言葉に詰まった。ミカとモモの甘い誘惑。それを僕はサクミとのデート中に受けて鼻の下を伸ばしていた。ここでそれを言うのはどうだろうか。いや、ここは正直に言った方がいいのかもしれない。僕はそんな色仕掛けなんかに負けない、がんとした態度をずっと取っていたと。そうだそう正直に言えばいい。
「証拠? 言って……いいのアキトさん」
 ミカが僕だけに聞こえるように耳元に囁いてくる。甘酸っぱい吐息が耳の穴に入り込み意識が落ちかける。
「うっ、うううっ」
「私達と暗闇で抱き合ってアンアンしてたこと……彼女に言っていいの?」
「モモもぉ……お馬さん乗ってる時後ろからじ~って粘りつくような視線送られたよぉ……」
「そっ、それは君達が誘惑して……」
「あら人のせいにするの? サクミさんって……そんな男は嫌いだと思うわよ?」
「でっ、でも……」
「別に……私達は言ってもいいけど……。アキトさんにおっぱいもまれてオマンコ触られてレイプされそうになってぇ……あはん♪」
「モモのおっぱいむぎゅってわしづかみにして無理やりオチンチン押し付けて射精ぎりぎりまでいってぇ……きゃぴ♪」
「ちっ違う! そんなこと絶対にしていないっ!」
 左右から僕を惑わす言葉の海が押し寄せる。駄目だこれじゃ。ミカ達が僕達の仲を裂こうとしているのは確かなのにその証拠がない。僕が誘惑されてたなんてことを言っても、うまくミカ達に言いくるめられてサクミに間違って伝わってしまう。
 一体どうしたらいいのだろう。なんて情けないんだ僕は。こんな最悪の女に口で言いようにされて……。
「あ~んサクミさ~ん♪ ごめんなさ~い♪ やっぱり私謝ります……。さっきのお化け屋敷の中でぇ……。私……アキトさんにぃ……」
「ああ駄目……。僕が悪かった。勘違い。全くの全然勘違いしてたから……何も悪くない何も起こっていないああああ」
 僕はとても混乱してあらぬことを喋った。サクミに僕の情事が漏れるのは絶対に避けなければならない。これがミカの罠だとわかっていてもどうしようもない。
「あっ……そうなんですかアキトさん。よかった。あっ私も介抱しますよ」
 サクミが手を伸ばす。それを遮るミカ。
「あらもう元気になったみたいよ? ねぇ?」
「アキトお兄ちゃん大復活~♪」
「はぁ……はぁ……」
 やっと悪魔達から解放される。僕は息も絶え絶えだった。
「アキトさん……本当に大丈夫ですか? なんだかさっきから変ですよ?」
「ううん、大丈夫大丈夫……」
 僕は空元気を出してそう言った。本当は全然大丈夫ではない。ミカ達の腐りきった思惑は着実に進行している。僕は涙目でサクミの方を見た。ごめんサクミ。僕はもう駄目かもしれない。君だけでも助かって欲しい……。でもこいつらの狙いはサクミを悲しませることで……。ああ僕はもう深い絶望の淵に立っているんだ。どうしようどうしようどうしよう……。


「ねぇサクミさん? アキトさんがちょっとお疲れのようだから……。そこのお店で休まない?」
 ミカが指差したのは、屋外ある喫茶店のような店だった。白くて丸いテーブルが五つほど置いてある。
「あーモモも喉渇いたー。やすもーやすもー♪」
「そうですね。そうしましょう」
 皆の意見が一つになる。僕はそれになし崩しに従うしかない。
「ふぅ」
 僕は一つ気の抜けたため息をついた。
 テーブルの正面にはにっくきミカが頬杖をついている。右隣にはサクミ、左にはモモがにこにことして座っていた。
「オレンジジュースお願いしまーす♪」
 やけに嬉しそうなミカが店員に頼む。冷たくて甘いもの。疲れたときには甘いものが一番。栄養をとったら何かいい知恵が思い浮かぶかもしれない。どうにかしてミカ達から逃げる手段を……。
「でねー。あのお店のねぇ……あれがおいしいの。ねぇサクミさんも一緒に行かない? でねぇ……」
「ええ……ええ……」
 ミカはまたサクミと話こんでいた。ああ僕のサクミと悪魔が話していると思うと吐き気がする。どうしようどうしよう。
「ジュースお持ちしましたー」
 しばらくして、お盆にジュースを乗せた店員がやってきた。黄色い声でそつなくテーブルに冷たそうなジュースを置く。
「あらありがとう。さっ冷たいジュースでも飲んでしゃっきりしましょ♪」
「う……」
 僕は気分が悪かったが、ストローに口をつけちゅうとオレンジ色の液体をすする。美味しいのか美味しくないのかわからない。味覚も麻痺するほど僕の心は追い詰められていた。
「ちゅ……ずるるるる。あ、何このジュース。私これ嫌いだわ。悪いけどサクミさんこれ飲んでぇ?」
「え……いいんですか?」
「うん。私はいいからいいから」
「はぁ……それじゃあ」
 そんな勝手な押し付け断ればいいのにと僕は思った。ミカはやっぱりミカだ。無理にジュースを飲まされる、サクミの気持ちのことなんかてんでわかっちゃいない。
「それでねぇ……あそこの店長が未練がましくてねぇ……」
 ミカの無駄話は終わることを知らなかった。僕は蚊帳の外に置かれた気になり、ぽつねんとしてジュースをすすった。
「ねーっ。サクミさんもそう思うでしょ? 男って卑怯よねぇ……ああ……私って悲劇の女ぁ……」
「あぐっ!」
 ミカがああと目を手で覆った時、僕は股間の辺りにずしりとした衝撃を受けた。一体、これは――。
「アキトさん?」
「どうしたの? 突然変な大声あげて……ふふ♪」
 にんまりと笑うミカ。そうかこの感触は。あろうことかミカは足の裏で僕の股間を弄んでいるのだ。このテーブルの大きさならミカの足を伸ばせば僕まで届く。でもこのテーブルは下がすかすか空いている。通行人がいたら丸見えなのに……それなのに。
「あん、ふっ、ふぅぅ……」
「ア、アキトさん本当に大丈夫ですか?」
 ミカの足がぐりぐりとニ、三度強く押し付けられる。つま先をぐっと折り先にひっかけるようにしてなぶってくる。僕はたまらず悶絶した。声を出さずにはいられない痛みがペニスに走る。
「ふふ……。思い出し恐怖よ。さっきの。あのボロいお化け屋敷にクレームつけにいったらどう?」
「お兄ちゃん……本当に苦しそう。モモにもぉ……何かして欲しいことがあったら言ってね? きゃぴ?」
「あ、あああ……」
 左のモモが突然声をかけてくる。こいつもミカの行為をわかってて……。駄目で二人がかりでされたら公衆の面前でさらし者になってしまう。
 すっと僕の太ももを指で撫でる感触。それは段々僕の股間まで伸びてきて――。ああやめろやめろやめてくれ。
「……アキトさん。本当に……なんか変よ? 無理はしない方がいいわよ。私は看護婦だからそういうのよくわかってるから。本当に我慢は駄目。無理しないでアキトさん……」
 サクミが心配そうな顔で見つめてくる。だが彼女が僕の絶望的な窮地を知る由もないだろう。ミカの足責めはしだいに狡猾さを増していき、僕のペニスをとんとんとリミズカルに焦らしながらさすってくる。むっとするような足裏を、ぐっとペニス全体に押し付けて持ち上げる。そのまま足の角度を鋭敏に変化させながら、僕の隅々まで甘い快感を練りこんでくるのだ。
 おまけにモモが、つっと寄り添ってきて僕の太ももやお腹に淫らな魔手を伸ばし始めている。椅子を寄せて、僕におっぱいの谷間が見えやすい位置にわざと座る。くりっとした上目遣いで、僕に無邪気に笑いかけるその仕草の何と可愛らしいこと。揺れる谷間、ピンクのブラが見え隠れして僕の目を悩ます。へその辺りを指でえぐられて背中にもその手は回っている。
「あっ、ふぅ……」
 こんな仕打ちにいつまでも耐えられるはずもない。どうしてサクミは気づかないのか。いや気づいてもらっては困るのだが。
 ミカは僕をイカせないよう適当に力を加減して足で責めている。こんな生殺し状態がずっと続いたら僕はおかしく――。そうかこれがミカ達の狙いで……ああ。射精、したい。でもできない。ミカに屈服なんて絶対に駄目だ。ねっとりした足の裏、美脚の調伏。汗ばむ谷間の誘惑。そして少女の蠱惑的な笑顔。
「ア……アキトさん? ねっ病院行きましょ病院。ねっ……」
「本当に……どうしたのかしらアキトさん? 心配だわぁ……」
 僕を足で責めているくせに、したり顔でミカが言う。
「お兄ちゃん……病院? 病気? きゃぴ?」
 モモも心配そうに上目遣いで見上げてくる。そのあどけない表情が男をさらに欲情させることを知らないのだろうか。いや、完全に知っててこの子は僕を誘惑している。わざとらしく両手で胸を寄せるそぶりをして――ぐにゃりと形を変える乳房の形状が、妖しげな隙間をつくり盛り上がった双乳の頂点には綺麗な桃色の乳首がつんと自己主張している。
「は、はぁ……僕は大丈夫だから……心配しないで。少し休んで……いれば……よくなるから」
 やっとの思いでそう言った。実際は我慢の限界だった。何もできないか弱い僕。こうやってじっと耐えるしかない。行き着く先はどこだろう? サクミの前で無様に射精? それだけは――。
「……ですってよサクミさん? あ……それにしてもサクミさんもさっきからそわそわ……。あ~お手洗いね。私の分までジュース飲んじゃったから……ふふ」
「えっ、ああそんな。このジュース美味しくてつい……」
「行ってきていいわよ。アキトさんの世話は私達がするから。ね? モモ?」
「ん? うん!」
「あ、ありがとうございます。それじゃ失礼して……。すぐに戻ってきますね」
「あ……あ……待ってサク……」
 僕のか細い声は声にならずむなしく虚空に消えた。
 サクミはトイレに行っている。とするとこの状況はどうなのだろう。
「さ……やっと邪魔者は消えたわね」
 冷たい声を出してミカが僕の隣の椅子に座った。そこはさっきまでサクミが座っていた場所だった。彼女の場所を、この女が。
「ああ……何を……」
「ふふっ♪」
「あはっ♪」
 その魅惑的な肢体をひしっと密着させてくる二人の女。ミカの身体はスレンダーだがちゃんと出ることは出ている。肉体の内奥から躍動する筋肉の鼓動がどくどくと伝わってくる。それはややもをすれば一方的で暴力的なのに、女の子の柔らかい肉がふわりと周りにデコレーションされていて、等しく調和の取れた優しい心地よさをもたらしてくる。ああ……大嫌いな女……ミカ。なのにこんなに甘い匂いがして柔らかい。指もすべすべで髪もサラサラで……。
「ねぇアキトさぁん……。彼女の前でお漏らししなくてよかったわね……。さぁイカせてあげるわ。ずっと……我慢してたんでしょ?」
「んっくっ! 駄目だっ。彼女が……サクミが」
 ミカが僕のペニスをズボンの上から指で押す。ぐっとのけぞる僕。加えてモモも反対側から攻撃を開始する。
「サクミさんなんか……もうどうでもいいでしょ? ねっ? きゃぴっ♪」
「ああ……」
 モモの指がねっとりと絡まる。どうでもいいでしょ、と言われ僕の頭に妙な膜がうっすらとかかる。
「イッちゃいなさいよほら……。優しく……してあげるからチュッ♪」
「ねぇ……私もチュウ♪ おっぱいもむぎゅっ♪」
「ふ、ふわぁああ……」
 甘い魅了のキス。さする手の絶え間ない官能の疼き。僕は頭が蕩けそうになっていた。でも、でも――。
「ああ……ああ! 駄目……駄目なんだっ! 僕は……僕は……」
 頭をぶんぶんとして僕は邪悪な誘惑を振り払った。落ち着け。ここは外で公衆の面前で。サクミは後少しでここに帰ってくる。ここで射精したら犯罪者扱いでサクミとのデートもおしまいで……。
「く、くぅぅ。やめろ。ここは人が見てるじゃないか……やめろ……今すぐ」
「ん? 誰も私達のこと気にしてなんかいないわよ。みんな自分のことだけで手一杯。私達のこともぉ……男一人に女二人がいちゃいちゃしてるようにしか見えないよぉ……。だからイキなさい……ほらここで……。誰かに見咎められても私が取り繕ってあげるわぁ……ほらぁ……イキなさい……イク……イク……ふふ♪」
「イッてぇ……モモもお手伝いするぅ……。オチンチン……ズボンのここ……もう濡れ濡れぇ……。チャックじーってあけてぇ……つばつけた指でくちゅくちゅってぇ……」
「んぐ、あふん、ああ……」
 ミカとモモの淫らな行為が加速度的に熾烈さを増していく。ああ……出してしまう。射精、僕はもう、だ――。
「ああっ。遅くなりました。アキトさん大丈夫ですか?」
「サ、サクミ……」
 終わりかけていた僕を救ったのはサクミだった。いつでも彼女は女神。困った時には僕を。彼女の幸薄そうだが優しげな顔。僕は大好きだ。どんどん勇気が湧いてくる。さぁ今こそ悪を討つんだ。
「うわああっ!」
「きゃっ!」
「あーん!」
 僕はたまっていた力を使ってどんと二人を払いのけた。
「アキトさん? あれ? 元気……なんですか?」
 そう僕は元気だ。だから今僕達にまとわりついてくる悪鬼を粛清しなくちゃあならないんだ。
「サ、サクミ! 僕は本当のことを言う。だっだからこれから何を僕が口走っても僕のことを信じていてくれ!」
「え? は、はぁ……」
 怪訝そうな表情をする彼女。僕がいきなり真面目な顔で大声をあげたから無理もない。でも僕は今女神の力を使ってフルパワーなんだ。
「最初から……結論からいうと……。僕はミカとモモの二人に……その……エッチなことをされていたんだ。彼女達が裏で何を考えているかはわからない。でも目的ははっきりしている。僕とサクミの仲をねたんで引き離そうとしていたんだ。それは甘美な悪魔の誘惑だった。僕は不細工だから……女の子からもてたこと全然ないから……。でもこれだけは正真正銘の事実なんだ。僕は彼女らの悪辣な誘惑に一度も屈しなかった。そりゃ何度も心を絆されそうになったけど僕は鋼鉄の意志でそれに耐えて……」
 と僕はここまで一息に言い切った。どもりぐせのある僕がなんて勇猛な弁舌をしているのだろう。これもサクミのおかげだと思う。愛するサクミが僕に愛という力を送って言わせたのだと思う。
「え? ミカさん達が……そんな……」
 サクミが青ざめた顔でミカを見た。もうこれで終わりだ。お前らの計画は全部おじゃんになった。ざまぁみろと言いたい。
「いたた……。ああん♪ ばれちゃったらしょうがないですね。確かに、私達はアキトさんに誘惑をしかけました、はい」
「そうなのサクミお姉ちゃん。ごめんね、ぺこっ」
「はぁ……」
 急に二人の態度が違っていた。しおらしそうに、急に被害者のようになって。何でだろう? 僕が悪者のように。でも僕は悪事を暴いたヒーローのはずだから肯定されるのが世の道理だ。
「さっ……さっさと僕達の前から消えろよっ!」
 僕はそういい切った。絶大なる背中からの後押しが僕を支えていた。
「あ……いえ。ふふ……お客様ったらもう♪ そんなストーリーだったんですね……私よく聞かされてませんでしたから……ふふ♪ ねっモモ? お客様に最後のご奉仕を……」
「了解ミカ~♪ きゃぴ♪」
「なっ何を言っているんだお客様って……」
 本当にわけがわからない。もしかして僕がはじきとばしたせいで二人の頭がおかしくなったんだろうか?
「あ……つまりですねぇ。こうやって私達が、わざわざサクミさんという素敵な彼女がいるアキトさんを誘惑したのも……。あの、その……なんと言ったらいいものやら。寝取られ……逆寝取られなんです。アキトさん……それで感じちゃう体質なんです。だからこの場を私達がしつらえてあげたわけです。お金を払って私達に誘惑させるようにしむけたわけです」
「そう……なんです実は……きゃぴ♪」
「は……逆……寝取られですか? す、すいません私詳しくなくって……つまり……」
 何だか妙なことになっている。まずいまずい。最後の抵抗に一体どんなどんでん返しを求めているんだ。悪はもう正義の手で滅びたばずなのに。
「サクミ。聞く必要なんかない。早くどこかへ二人で行こう」
 その僕の呼びかけをミカが首を振って遮る。
「ああ……いえいえ。アキトさんこんなことも言ってますが全部プレイです。仮想、虚構です。彼女のこと思っていればいるほど、なくした時の背徳感と絶望は大きいってアレです。アキトさんって変態なんです。すっごい人には言えない倒錯した性癖の持ち主なんです。不細工の癖に」
「えっ……あ、はぁ」
 サクミは段々ミカの言葉に聞き入っている。どうして話を聞いているんだ。そんな嘘だらけの口八丁なんかに惑わされないで欲しい。しかもさりげに僕のことを不細工って言ったじゃないか。
「ねぇ……変だと思いませんでしたか? アキトさんの方から……告白したんですよね? あんな男から……いえ。真面目で純朴で朴訥したアキトさんから……。なんかこう……不可解なもの……違和感」
 そこでミカはサクミの方に向き直った。
「サクミさん? アキトさんから告白された時……変に思いませんでしたか? どうして私なんだろうとか?」
「え、ああ……それは……思いました。アキトさんならもっといい人と一緒になれると……。なのに私なんかに……」
「やっぱり。……これがアキトさんの手なんですよ。そうやって……ふふ♪ 自分の逆寝取られのえじきになってくれるな~んにも知らない女性を狙ってたってわけです。じっと……笑顔で……いい人演じて。悪魔なんです、アキトさんは。ふふふ……善人ぶって……」
 いつの間にかこの場はミカが支配している。まるで悪魔じみたサバトに没頭する信仰集団の首領のようだった。低く陰鬱に、どんよりとその一言一言が脳内に染み渡っていく。僕達はその教祖に二人で支配されようとしていた。でも何がしかの抵抗はしてみたかった。それが僕に残された唯一の望みだから。
「あの……私……色んなことが……一度に……頭がぐちゃぐちゃで」
 そこでミカはチッと舌打ちをした。
「わかりませんか? ああ二人そろって馬鹿ね。大馬鹿ね。つまり……こういうこと♪」
「こういうこと~♪」
「うわぁっ!」
 僕は二人にむぎゅうと抱きしめられた。鼻腔と脳内をくぐる甘い倒錯の香り。サクミが目の前にいる。小さい目がさらに小さくなり目が点のようになっている。
「あはっ♪ なんだかごちゃごちゃ面倒くさいわね~。つまりあんたの彼氏は私達のものってことよ。ひっひえへへへっ♪ ほら見なさいよう。あんたの彼氏私の前で鼻の下伸ばしてオチンチン腫らしてギンギンじゃない。こんな彼氏……よく告白OKしたもんね~あははっはは~♪」
「そうだよぉ~ん♪ アキトお兄ちゃん最初からずっとモモの足とかおっぱいとか視姦しまくってたの……。お兄ちゃん逆寝取られ好きの上ロリコンだから、モモみたいな子に目がないんです……。その上ドエムで……。でも自分の欲望のためなら、彼女犠牲にするのわけない最低の変態ドエムなんですぅ~きゃぴっ♪」
「あっ……ああ……違う……違う」
 その時のサクミの顔を僕は一生忘れないだろう。著しい虚脱と心の剥奪を伴う心神喪失の筋肉弛緩。ぽっかりとだらしなく開いた口と、光を失った目からは、僕への多大なる絶望と蔑視の念が放射されていた。
「ア、アキトさん……私……あなたのこと…………」
 せつない声で言うサクミ。
 違う違う。違うんだ。僕の言うことを聞いてくれサクミ。ああでも声が出ない。左右から圧迫されて甘い匂いで頭が混乱してああああ。
「あっは~ぁん♪ 最高のフィナーレですねぇお客様? お気に召しましたかぁ? まだですかぁ? この甘美な絶望感最高ですよねぇ? もー苦労して汗水たらして作った彼女がぁ……一瞬で無にかえるんですよぉ……はぁん♪」
「むにゅ~むぎゅむぎゅ♪ あんサクミお姉ちゃんかわいそう~♪ でもお兄ちゃんこれが好きなんだからね~♪ 何の罪もない女の子泣かせて気持ちよくなっちゃうんだもんね~。ほらぁ……もっとモモのおっぱい見てぇ? 昔の彼女の前でおっぱいガン見ぃ……♪ もっとエッチな誘惑してあげるぅ……ほらほらほらぁ~ん♪」
「んっ、むっ……くっ……ふぁ」
 僕は魅惑の谷間で溺れていた。もう何もかもどうでもよくなりそう。でも、でも――。
「…………」
 サクミはもう何も言わなかった。ただ虚脱して冷め切った目で僕を呆然と見つめていた。
「はぁん♪ お客様♪ イキますか? イッちゃいますか? あん♪ あはん♪」
「ここでイっていいよ~♪ 誘惑寝取り攻撃でラブラブザーメンどっぴゅ~んって出しちゃえ♪」
 ああ……違う。まだ、僕は、ここで……。悪魔だ……こいつら。サクミが……サクミが……。うわぁああ――。
「あ、あっちいけよぉ! くっ、くるなぁ! そばに……よるなぁ!」
「きゃっ!」
「うわぁん」
 僕は激昂して言った。僕ががんじがらめにしている拘束はすっと緩んだ。そして霧が晴れるように心が澄み渡っていく。そうかこれなら。
 顔を上げてみる。その視界に入る僕の女神。だが眉をひそめて苦虫を噛み潰したような表情だ。
「あ、ああ……。アキトさん……私……半信半疑で……。でも今のではっきりしました。……さようなら」
「えっ、ちょ、ちょっと」
 振り返って走るサクミ。その拒絶に満ちた背中がどんどん遠ざかっていく。
「違う……君に言ったんじゃない! 待って……待ってサクミ……」
 追いかけようとしたが、ながらく疲労していた僕の足は膝から崩れた。僕のサクミ。遠く儚く永遠に――。
「あ……」
「あは♪ サクミさんもちょっと勘違い♪ でも……結果は万々歳かしら?」
「ああ……行っちゃった♪ ねぇミカ? 今日はお客さんじゃないよね?」
「うん違うわよ。偶然だったけど……最高だったわね……あはははは♪」
 僕の背後で悪魔達が笑っている。僕の女神を汚した……。許さない許さない。
「うっうわぁああ!」
 堪忍袋の尾が切れていた。人生の中でここまで胸糞悪い瞬間は初めてだろう。ここで殴らなきゃ男じゃない。女でも容赦しない。顔の形が変わるほどぼこぼこに、二度と日の目に見られない顔にして――。
「おっと」
「いてっ」
 いきり立って殴りかかったものの、ミカはさっと体を翻して避けた。勢いが空回りして地面に醜く転がる僕。
「そんな腰の抜けたパンチで私殴れると思ってんのぉ? ねぇ~ん♪ 逆寝取られマゾのアキトちゃぁ~ん♪」
「うぁ! いた、いたいい!」
 転がっている僕の手をミカの足が蹂躙する。ミシミシと骨がきしみ手がどうにかなってしまいそうだ。
「ミカはめちゃくちゃ強いからアキトお兄ちゃんじゃ絶対無理だよ♪ 男の人三、四人ぐらいなら簡単にのしちゃうからね~きゃぴ♪」
「ふふん。そういうこと♪ ん……ちょっと騒ぎになってるわねー。さぁー退散退散♪ はいはーい何にも起きてませんよー喧嘩じゃないですよ~うふふ~ん♪」
 やっと手から重圧が解放される。直後に首ねっこを捕まれて無理矢理に引き上げられた。
「はん! 情けないわね。不細工の上こんな弱いんじゃ。さぁそれじゃ行くわよ……マゾのアキトちゃん♪」
「う……うう。僕はサクミを追いかけるんだ……だから……」
 その言葉を言った僕を、ミカの張り裂けそうな平手打ちが無残に襲った。痛い、痛い痛い。心も痛いが体も痛い。
「まーだ未練たらしく言ってるのあんたは。あんたのサクミちゃんはもー幻滅しちゃって二度と会いたくありませんよーだって。きゃーっはっははは♪」
「そんな……そんな。サクミは……うう」
 涙が鼻水がぼたぼたと落ちた。今の僕の顔は不細工を二乗にかけたくらい醜いのだろう。
「アキトお兄ちゃん……ミカには逆らわない方がいいよ? ミカって何するかわからないから……ゴリラみたいなもんかな? きゃぴ♪」
「何言ってるのモモ。さーさっさと戦利品美味しくいただきますかぁ♪ レッツゴー♪」
「ゴーゴー♪」
 二人のテンションは最高潮だった。僕はぴしぴしと頬を叩かれてこづかれながらミカに従った。何か逆らったらそれこそ首の骨でも折られる予感がした。




 散々引きずれらて、到着した先はラブホテルだった。ただの休憩がてらにこんな場所に来る理由はないはずだ。だとすると男と女の性行為をするわけだが、僕がここに存在するわけを考えるのに苦しむ。
 ミカの復讐は終わったはずだろう。サクミと僕は策略にはまりまんまと仲違いしまった。一体これ以上どんな辱めがあるのだろうか。
「んっはぁ~ん♪ ようやくついたわね。さぁフィナーレよ。逆寝取られマゾの最高のお楽しみタ~イム♪」
「も、もう僕は……」
「アキトちゃんに発言権はないのよーん♪ ねぇモモ? 私何か脳汁ドクドクだから先やっちゃっていい? ま、いやって言っても一人でするけど」
 ミカの顔は赤く上気していた。それが何とも言えない艶かしい美女の色香を醸し出す。スレンダーで引き締まったミカの肉体。その肉体が僕の鼻先数センチにある。
「うんいいよー♪ 私待ってるー♪」
「OK。じゃー私が先に……ふふっ♪」
 そう言うと、ミカは僕の髪をざっとつかんでベッドに引きずり倒した。
「脱ぎなさい」
「だっ、誰が……」
 僕は生意気にもまだ抵抗する気があった。最後の勇気を振り絞ってキッとミカの目を睨み返す。
「脱げよ。またぶたれたいの?」
「ひっ……脱ぎま……す」
 その怨嗟のこもった声にびくりとした。僕を連れ回している最中、ミカは何度も何度も僕の頬を叩いた。その痛みが軽く手を振られただけでフラッシュバックしてしまう。
「は~い♪ アキトちゃん脱ぎ脱ぎしまちょーね♪ 彼女の前で逆に寝取られて悪いお姉さんの言いなりでちゅよ~♪ うぷぷぷ……♪」
「あっ……はぁ……」
 馬鹿にしたような赤ちゃん言葉にぞくりとする。僕はもう駄目だった。やっぱり僕は根っからのマゾだったんだ。酷いことをされた女に、最悪の性格のミカにサクミとの仲を破綻させられて変な気持ちになってしまった。
 容赦ない暴力もあったが、僕の根源的な性癖が見えない所で後押ししていた。毒のこもった言葉、嗜虐的な見下す視線。それを操るのが毒婦のような美貌の悪女。
 僕はそんな悪意に満ちた行為の誘惑に、どうしようもないくらい興奮してしまう体質なのだ。その事実を今まさにここで思い知らされていた。
 ためらわず逆らわずに服を脱ぐ。僕はもはや戦争に負けた捕虜だった。抵抗する理由もほとんど剥奪されていた。
「ふふ……。ぼーっとしちゃって。何考えているの? 彼女のこと……? それとも……」
「うう……」
 ベッドの上で僕はじっと固まっていた。ミカの細長い手がするすると動き、僕の目の前でその艶やかな肌を露出させていく。
 ミカの下着は予想通り淫乱だった。黒いブラと下着に淫靡あしらわれた、レースの編みこみが白い肌と対比して際立つ。すらっとした美脚に張り詰めた微細な筋肉繊維がうっとりと艶かしく僕の目を潤す。
「どうアキトちゃん? お姉さん美人でおまけにスタイル抜群なのよ? モデルだってやったことあるんだから……」
「あっ、はぁ……はぁ……」
 と言って、ミカは僕の目の前で白く引き締まった尻を妖しく揺らした。それを見るとギンと股間のふくらみが硬直を増す。ミカは美人だ。唇が薄くて軽薄そうだけど目鼻立ちもよくてぞっとするような色気がある。目を細めて流し目なんかしたりするけどマゾの僕にとってはご褒美だ。あなたは私が操っているのよと言わんばかりの態度にも背筋がぞくぞくとしてしまう。
 こんな妖艶な女ならば僕がサクミを捨ててしまうのも当然――。
 僕はいつしか自分の卑小さを肯定してしまっていた。本当はサクミとずっと一緒にいたかった。でもミカ達の誘惑が強烈で僕は抗えなかった。僕は弱くておまけに勇気がなかった。だからサクミをあんな目にあわせて悲しませてしまった。悪いのは僕。悪いのは全部僕のはず。それなのに――。
「はぁ~い♪ いいのよアキトちゃん♪ お姉さんのむっちりしたおみ足にしゃぶりついてもぉ……。今日は酷いこと言ったりどつき回したりしてごめんね? ほらぁ……」
 ミカの美脚が高く持ち上がる。むっと立ち込める淫靡な芳香と、肉づきのいい脚が占める絶景の美観。僕はその展望にいてもたってもいられず、ばっとなりふり構わず飛びついた。
「んっ、はぁ、んぁ……あん」
「あらあら……可愛いわね。そんな必死でむしゃぶりついてぇ……。やっぱり私のこと好きだったのね……」
「んっ、ちゅ、ん……」
 つるりとした脚に何度もキスを繰り返した。吸い付けば吸い付くほど、しっとりとしてもちもちとした感触がぷるんと返ってくる。ミカ様ミカ様。好き……好き……。
「ねぇ……お返事は? 私のこと……好き?」
「ああっ、はっはい! 好きですぅ~。ミカ様のこと大好きですぅ~」
 僕は自然にそう言葉が口をついで出た。サクミのことを一生愛すると誓ったはずなのに。その決意も遥か遠い過去のことに思えてしまう。
「はいいいご返事ね……。でもアキトちゃん? アキトちゃんには立派な彼女がいたんじゃなかったの? 気立てがよくて……優しい看護婦さんの……サクミさん♪ ふふ♪」
「あっ、ああっ」
 忘れようとしていたことを思い出させられてしまう。確かに僕には彼女がいた。でも、でも……。
「ねぇいたでしょう? お顔は……ちょっと残念だったけどね」
「は、はいいましたぁ! サクミは僕の彼女でしたぁ!」
 大声を出す僕。ふいにサクミの顔が脳内に張り付く。今となっては残念を通り越して嫌悪の情さえある。だって今僕の前には美人のお姉さんがいるから。サクミよりも数段可愛くていやらしくてドエスでむっちりしたエッチな身体のお姉さんがいるから……。
「はぁん……♪ それで……どうしてその子……捨てちゃったの? ん? アキトちゃん不細工だから中々彼女できないでしょ?」
「はっ、はぁぁ……。そんなこと言わないでミカ様ぁ……」
「言いなさい……」
「ううっ!」
 ミカの足裏が僕の股間に降りてくる。土踏まずがじっとりと湿っていてその何とも言えない感触が心地よい。ぐっと体重をかけるわけでもなく、あくまで優しく僕のペニスを妖しげな笑みを浮かべながら転がしている。
「あ……はい! ミカ様がいっぱいエッチな誘惑してくるから……。だから僕サクミのこと嫌いになってしまいました。ミカ様……ミカ様が……」
「私のせい? そうじゃないでしょ? 本当はアキトちゃんのせいでしょ? 自分の……意地汚い逆寝取られ性癖のために……そうなんでしょ?」
「ああっ! はいそうです! 僕逆寝取られ大好きです……だから……」
 僕は頭がおかしくなっていた。どくどくと心臓の鼓動が激しくなり、ありえないほどの脳内麻薬の分泌に制御系が激しく混乱する。
「お似合いだと思ったんだけどなー。サクミさんとアキトちゃん♪ うんお似合い♪ ちょっと残念なとこも似通っててずっと仲良くできそうだったなぁ……」
 ふっと遠い目をするミカ。そのせつない表情に急に後悔が募り涙腺から涙が溢れ出す。
「う……うわ、う……ぐす。サクミ……サクミ……」
 後悔してもしきれるものではなかった。僕にとっては最初で最後の彼女だったはずだから。それを、それを。この女が……性格最悪の悪魔のような女が。
「はぁ~ん♪ その顔最高。ねぇ本当にどうして捨てたのぉ? ねぇ~ん♪ ほらアキトちゃぁ~ん♪ 君って私のこと嫌いだったんじゃないの? あんなに敵意に満ちた目でにらみつけてさぁ……。何か日陰っぽい君って私みたいな女絶対嫌いでしょう? 何かチャラチャラしててすぐ股開いてエッチしてそう~。不潔~とか思ってたんでしょう? ねぇ?」
「…………」
 僕はもう何も言えなかった。悲しいようなくやしいような気持ちいいような、不思議な倒錯した感情に包まれていた。
「アキトちゃん私のこと大嫌いでしょう? しかもサクミさんとの仲破綻させようとしてたんだよ? でも……それなのに♪」
 その瞬間のミカの顔は、著しく歪んだ狂気に満ちていた。口の端をぐいを耳が裂けるほど吊り上げて、目はにんまりとして淫らな感情に染まっていた。
「うっ、うっ、うう……」
 僕は涙を流しながらすすりあげていた。それしかすることがなかった。
「それなのに……私に負けちゃったんだよね。エッチなお姉さんの魅力にメロメロになってたんだよね。ちょっと勇気出して抵抗したり殴りかかってみたりもしたけど――」
「あっ、あああ……」
 重くずしりと心にのしかかるようにミカはつぶやいてくる。僕の心を切り刻むような悪魔の声は、キリキリと壊れやすいハートを陰惨に責め苛む。
「最初から彼女なんてどうでもよかったんだよね。本気じゃなかった。本当は不細工の彼女なんて嫌だったんでしょ? 無理しなくてもいいのよ? みんな顔がいい方が好きだから……。自分が不細工だからって卑屈になることないのよ……ほら」
 ミカの声色が段々と優しくなる。その甘い音色にふっと引き込まれてしまいそうな危険な陶酔を感じる。駄目だ、この先に行ったら。こいつは悪魔だ。そんなこと最初から知ってて……。
「うっ……ああ」
 僕は嗚咽をもらした。ミカの足裏が僕自身を押しつぶそうとしてきたからだ。先ほどよりもじっと圧力を増し、じんわりとするような痺れと疼きをペニスから脳内へと伝えてくる。先走り汁はすでにだらだらと洪水のように流れて、僕は上と下の口から盛大に涙を流していた。
「ふふ……♪ ほら正直になってアキトちゃん……。本音を言って? 本当はアキトちゃん……面食いなんでしょ? 美人が好き。いっつもパソコンのきゃぴきゃぴした女の子やむちむちのお色気お姉さんでオチンチンしこしこしてるんでしょ?」
「んっ、はぁ……」
 質問しながらペニスをぐりぐりとこねくり回してくる。たまらず悶絶する僕。そうだ、と言ってしまえば終わりになる。でもそれを言ったら大事な何か消えてしまうそうな恐怖にとらわれてしまう。
「ねっ、お姉さんの脚が好き。お尻が好き。おっぱいが好き。唇が好き。目が好き。サラサラの髪が好き。お尻の穴も好き。全部好き。好き、好き。好き……好き……好き……」
「あ……」
 ミカのトーンが下がってゆっくりとして抑揚がなくなる。何か洗脳するように頭に直接語りかけてくる。好き……好きなんだろうか僕は? 二次元ではもちろん……でも現実では……サクミを……僕は誰にも相手にされないから……。
「好きなんでしょう? お姉さんが……。誰だってエッチで美人のお姉さんが好きなのよ。本能的に……。だからアキトちゃんも普通なのよ。真人間、正直者よ……」
「は……はい……はぁ……」
 正論なのだろうか。僕の頭の中はミカで埋め尽くされていく。かすかに残っていたサクミの残滓も綺麗さっぱり掃除されていく。ムチムチのボディコン姿の娼婦達が、何人も淫らで大きいお尻を振りながら僕を誘惑していた。その中で一際目立つ脚の長いスレンダー美女。それが他ならぬミカだった。僕はそのぎゅっとひきしまった尻の割れ目に頬ずりをした。そして何度も口付けを交わした。それが至極当たり前の行為だった。
 その時僕を見つめる視線があった。寂しそうにこの世の憂いを全て背負ったように腰が曲がっていた。その見覚えのある残念そうな顔。サクミだった。サクミは襤褸を身にまとっていて乞食だった。物欲しそうな目で僕に濁った目を向けてくる。僕はそんな彼女に見向きもしなかった。吸い付くような肌の魅惑的な美女と一緒にいる方がよかったから――。
「ああ……」
「わかる? アキトちゃん? さぁ素直になって……。誰が好きなの? ねぇ教えて? 誰が好き……?」
 ふっと急に現実に引き戻された。僕にその答えを促している。その名前は黒い女神の名だ。僕を誘惑して堕落させようとする邪教の神官だ。――でも。でも僕はそれに負けたいんだ。僕は弱虫で一人で何もできないから……誰かにすがって……ああ。
「誰? 言いなさい?」
 僕のペニスがぎゅいと踏み潰される。その刺激が最後の引き金だった。
「ミ……ミカ様ですぅ! 僕が好きなのはミカ様ですぅ! ミカ様ミカ様ミカ様ミカ様……」
 堰を切ったように言霊があふれ出した。ミカ様。僕が崇拝する女神の名。淫靡な肉体を武器に男を食い物に邪教の女神だ。
「ミカ様ぁ♪ ミカ……様。ミカ……」
「あ~らばっちりキマっちゃったぁ♪ こんなに入っちゃう子も珍しいわ~ん♪」
 僕は狂ったように声を上げ続けた。ミカ様と死ぬまで声を張り上げる人形になってしまった。
「ね~ミカぁ? そんなにしたら私の楽しみなくなっちゃうよ~ぶーぶー」
 遠くからモモらしき声が聞こえる。でも僕の耳と目は、ミカが一番最高に色っぽくでエロエロで美人に感じるようにすっかり調律されていた。
「んーなくなっても仕方ないわね。それじゃ……最後の仕上げといきますか♪」
 絶えることなく涙を流しながら歓喜のおたけびをあげる。周りの空間が歪み視覚も聴覚も極めて曖昧な状態になる。ひっきりなしの脳内麻薬の分泌が、否応なしに僕の精神全体を弄んでいた。それを与えてくれたのがミカ様だと思うと尊い。僕を操ってくれるミカ様の御言葉が……。
「あー気持ちよくなりすぎてるところ悪いんだけど……。ほら……ここに入れたくない? ミカ様の……オマンコ♪」
「はいぃ♪ 入れたいですぅ♪ ミカ様のオマンコにぃ……」
 僕の目の前には、ピンク色の秘裂がぱっくりと広がっていた。ヌラヌラとした粘膜の胎動が視覚と嗅覚を通して僕を惑わしてくる。つうっと一筋の透明な糸が垂れてミカの脚へと伝わっていく。僕はそれに吸い付くようにしてぴちゃぴちゃと卑猥な音を立ててしゃぶった。
「ふふ~♪ 何してるのぉ? 何を入れるのかわかってるのぉ? オチンチンよぉ? アキトちゃんのオチンチンを……オマンコにぃ……」
「んっはぁ~い♪ オチンチンミカ様のオマンコに入れるぅ♪ 僕ぅ……ああ……恥ずかしい」
「何で恥ずかしいのぉ? あっもしかしてアキトちゃん童貞なのぉ? じゃあお姉さんで童貞喪失しよっか?」
「童貞……童貞ですぅ♪ 僕童貞なのぉ……」
 僕はとても恥ずかしいことを口にしている気がする。痛いほどそそり立った僕のペニスに甘い肉壷が迫ってくる。
「ほ~らここで坊やのオチンチンくちゅくちゅしてあげるわよ? 気持ちよくて直ぐどぴゅ~ってしちゃうからね♪」
「は……はぁん♪ はい……ミカ様の中にぃ……」
 待ちきれなくてぐっと腰を突き上げた。ちょうど濡れそぼった秘裂に、ペニスはぬるりと吸い込まれた。
「あ、あ、ああ……。すごい気持ちい……。これが女の人の……ああ!」
「あ~ん入ったわよ~ん♪ そうこれが女の人のオマンコよぉ~ん♪ とっても気持ちいいのぉ。ほら~しかも美人でエロエロのお姉さんだから快感も最高よぉ……」
「ふわ、はぁ……はぁ……出るぅ……」
 膣がペニス全体にねっとりとまとわりついてくる。オナニーなんかとは比べ物にならないくらいの甘美な締め付けが僕を襲う。ふんだんに湧いてくる甘い潤滑液が膣の中に満ちじゅっぽりとペニスと奥までくわえ込んでいる。
「あ……! 根元……しまるぅ!」
「お姉さん鍛えてあるから圧力すごいわよぉ……ほらイキなさい!」
「はっ、はい……い……でるぅ♪」
 限界まで千切れそうなほどペニスが締め付けられる。せりあがって来るどろどろのザーメン。ああ、出る、お姉さんの、中で。痛いぐらいに収縮する膣の入り口、その締め付けがふっと一気に緩んだ。その瞬間に、根元でせき止められていたザーメンが一度に大量の産声をあげた。
「あん! イク、イクぅ~♪」
「ふふっ……」
「あふぅ……ん♪。あっ……あっあっ……あっ……」
 僕は射精した。でも出した瞬間、ペニスは膣から無情にも切り離されていた。快感の行き所がなくのた打ち回る僕のペニス。たまらずミカの白いお腹に服従の子種を塗りつけようとする。
「あっ……ミカ様」
「馬鹿! 何私の中に出そうとしてるのよ? あんたのしょぼい精子をミカ様の中に出そうなんて考えてんじゃないわよ! あはははっ!」
「ぶぁ、痛い、ミカ……ぶっ!」
 容赦のない平手打ちが頬を何度も往復した。張り裂けるような痛みが広がる。でも痛いはずなのにどうしてかそれを求めてしまう。ミカにぶたれ続けて僕の思考回路はおかしくなっていった。何度叩かれてもふらふらとミカの元へ赤子のように寄りそおうとする。
「ミカ……様ぁ……」
「あは♪ こいつ最高♪ 完全に私の虜じゃん。ほーらそんなにぶたれるのが好きならな~んどでもぶってあげるわ~ん♪ あ~っははははは~ん♪」
「ああっ、ああ……。もっと……もっとぉ……」
 目から火花が散り脳が揺れる。ミカの女とは思えないほどの豪腕が僕の体を横なぎにする。幾度も蹂躙を受けベッドにぐったりと横になる。それでも僕は倒錯しミカへの心酔をやめなかった。極めて危険な到達してはいけない魅了に、僕の心は完全に征服されてしまっていた。まだ手を伸ばす。僕の女神の姿が見えている限り。
「はぁん♪ 踏んじゃうよアキトちゃん♪」
「ぐっ」
 鳩尾の辺りに体重をかけてぐりぐりと踏まれる。当然のように痛い。でもこれぐらいの痛みならミカの前ではたいしたことのない試練に思えてくる。
「あはん♪ あんたって本当に馬鹿ねぇ~♪ 彼女奪った女に最悪の童貞喪失されてぼこぼこにされてさぁ……。ほぉ~ら。アキトちゃんどうなんでちゅかぁ~? くやしくないんでちゅかぁ? いくら不細工でもプライドとかないんでちゅかぁ~? ほらほらほら~♪」
「うっ、うっ……うああ……」
 痛みがしだいに強くなる。僕は射精した反動で現実感が強くなるのを感じた。そうだった。僕はサクミをこの女に……。けれどめちゃくちゃに魅了されて……。もしミカが望めば今も全てを捨て去って奴隷になりたいとさえ思ってしまう。
「くやしくないんでちゅか~? アキトちゃんは真性のクズ人間でちゅね♪ クズ! クズ! この逆寝取られマゾ男!」
「あぐ、あぐっ……」
 お腹をどんどんと足で踏みつけてくる。手加減なんてない一分の情けもない攻撃だった。胃液が逆流し口から泡を吹く。涙と鼻水と涎で顔全体がめちゃくちゃなのがわかる。悪魔のような顔で僕を痛めつけるミカに恐怖の情が強くなる。恐い恐い。しかし奇妙なことにもっとミカのドス黒い悪意を見たいとさえ思ってしまう。僕は黒の女神に脳細胞をほとんど侵略されてしまったのかもしれない。
「ミカーっ! もうやめなよぉ。やりすぎやりすぎ。それ以上はもうアレだって」
 黄色い声が僕の鼓膜に直射した。突如巻き起こる現実感の到来。誰だろうと思ったらモモだ。彼女も実はここにいたのだ。ミカの辱めに夢中ですっかり忘れていた。
「何よモモ……。これからいい所だってのに。ふん、まぁいっか。ただてここまでサービスしてあげたんだしぃ……ふふ♪」
 ミカはサービスと言った。僕にはもちろんなんのことだかわからない。ただ今は体中と心がチクチクと痛んでたまらなかった。
「あーんもうお兄ちゃんボロボロ~。モモの出番なかったじゃん。せっかくミカの虐待に心がひもじくなったお兄ちゃんをなぐさめプレイしようと思ってたのに~」
 僕はもう立ち上がる気力もなかった。今日は最高の日になるはずだったのにどうしてこんな――。
「まぁまた仕事であるわよ。……ねぇアキトちゃん? 続きをして欲しかったらぁ……ここにいらっしゃい。表向きはただのメイド喫茶でも裏ではすごいのよ♪ でもあんたは頑張って本物の彼女作らないと相手にしてやらないからね。不細工の、あんたが必死で作った彼女を……。あは、あはは、あははははっ♪ さぁ帰ろ帰ろ♪」
「むー。仕事とこれとは何か違う感じ。あれ? ミカって何気に宣伝上手? ふぅ……何だか疲れたぁ。あ……アキトお兄ちゃん今日は私本当にドキドキしちゃったからー。モモのおっぱいに溺れるお兄ちゃんも見たかったなぁ……ふふ♪」
「モモ行くよー」
「ふぁーい。あ、ここのお金は私が払っておくからー。なんかミカちゃんがぼっこにしたせいで罪悪感マックスなのぉ。じゃあねお兄ちゃん♪ ばいばぁ~い♪」
 二人はそれだけ言うと僕を置いて立ち去った。
 僕の心に去来する、絶望の孤独感の重量がみっしりと背中にのしかかる。あれほどミカに入れ込んだ感情ももはや消えていた。やはり僕は真に孤独だったと理解する。
「痛てて……」
 鈍痛が走る体をなんとか持ち上げる。僕は寂しかった。だからこそサクミという女神に会えたことを本当に感謝した。
 くだらない人生の内で一瞬でも輝いたことを嬉しく思う。僕は今は不幸でも幸福なのかもしれない。
「これは……?」
 ミカが置いていったのは一枚の紙片だった。最近駅前にできたメイド喫茶のチラシだ。何でこんなものを。どこまで僕を馬鹿にしているのだろう。ぐしゃっと力ない手で紙を握りつぶす。
「ああ……」
 僕は生ぬるいため息をついた。サクミとはもう会えない。今から誤解を解いて謝ることもできる。でも僕は蹂躙されて穢れてしまった。酷いのは見た目だけではく心も汚れてしまったのだ。もう二度とこんな出会いはないだろう。
「サクミ……サクミ……うう」
 僕はむなしくむせびないた。サクミの薄い後ろ姿を思い出してまた泣いた。




 おまけ 最終章モモちゃんver

「はぁ~い♪ アキトお兄ちゃんお疲れ~♪ さぁモモがぁ……キリキリせつない傷つきハートを癒してあげるからね~きゅぴ♪」
 僕が連れ込まれたのはラブホテルだった。一体ここで何を――。何か文句を言おうとするまもなく、僕はモモのふわりとマシュマロのようなおっぱいに包まれた。
「ふ、ふわ……」
「あはぁ~ん♪ モモのおっぱいで顔真っ赤~♪ ねぇミカ? 私が先でいいよね? ね?」
「……ちぇ。まぁいいわよ。さっさと終わらせてね」
「うん。ねっとりじっくり速攻でアキトお兄ちゃんをラブラブプレイしちゃうよ~♪」
 モモはそう言うと、僕をベッドにとんと押し倒した。そして目の前で、彼女の服が一枚一枚はらりと脱がされていく。徐々に露になる美少女の素肌。相変わらず幼い顔に似合わない巨乳がアンバランスでドキドキしてしまう。しかも性格が積極的で、所構わずエッチな誘惑をして淫乱に迫ってくる。
 こんな子が彼女だったら――。
 僕はロリというものは、二次元世界だけのものと思っていたけどこの子は違う。子猫のように甘えて尻尾を振りながら媚びる様子が堂に入っているのだ。ぷるぷると常に揺れ動く魔惑の巨乳。狭い肩幅もその圧倒的量感を際立たせている。
「ほらぁ……見てぇ?」
「うぅ……」
 モモは僕に見せ付けるようにおっぱいを両手で寄せてきた。ピンクのブラとパンティが柔らかい肉に食い込んでいやらしすぎる。深い谷間がさらに深くなり、その淡く汗ばんだ肉のクレバスに自然と視線が吸い込まれてしまう。
 これではいけないと目をそらしても、モモはそこでも用意周到だった。つんと尖った桜色の唇が僕を誘い、ウルウルと涙で濡れた大きめの瞳が甘い桃源郷へと引き戻して決して逃がさないのだ。
「ここを……谷間ぁ♪ サクミさんがいた時はぁ……チラ見ばっかだけどぉ……今はじっくり見てもいいんだよぉ……」
「は、はぁ……」
 緩みきった顔で僕はモモのおっぱいを見つめた。両手でこねくり回される度に、その男を誘うなような丸い果実は淫靡さを増していく。ぎゅっと押しつぶされてみちっと肉が合わさったかと思うと、今度はふんわりと軟体動物のように広がりフェロモン漂う魅惑の谷間を艶やかに演出する。
「ほらぁ……。ねぇこのおっぱいずっと触りたかったんでしょ? サクミさんがいたから遠慮してたけどぉ……。ふふ♪ ほら触ってぇ……アキトお兄ちゃん♪ モモがぁ……アキトお兄ちゃんの心も体も寝取ってあげる♪ おっぱいでむにゅってしてオチンチンすりすりして完全に私のものにしてあ・げ・る♪ きゃぴ♪」
「あっ、ああ……あああ……」
 僕はもう辛抱たまらなかった。妖しく変化するおっぱいの誘惑に脳が支配されて取り込まれた。
「んっ、きゃぁん♪」
 わざとらしく嬌声をあげるモモ。僕がおっぱいをわしづかみにすると、予想していたように僕の手を取りおっぱいの感触を手の指五本全てに堪能させた。僕の指がぐっと柔肉の奥まで食い込む。指に吸い付く双乳の甘い感触が絶え間なく押し寄せてくる。ああ……柔らかい。女の子のおっぱいってこんなに柔らかいんだ……。
「あはっ♪ これが女の子のおっぱい……しかも巨乳。サクミさんの小さな胸じゃこんなことはできないんだよ?」
「うう……サクミは」
 言われてサクミの顔が頭に思い浮かぶ。彼女の貧相な体じゃ絶対にこんなことはできない。巨乳だけじゃない。ぷにぷにとしてぴったり吸い付いてくる赤子のような肌。二次元美少女のような小さい顎と大きい目。そして僕の心を惑わしてやまない小悪魔的な媚態。全てがサクミよりも勝っていた。
 僕はもうサクミには会えない。ごめんサクミと心の中で土下座した。
「ふふっ♪ ほらほら~もっといいことしてあげる♪ サクミお姉ちゃんとの思い出なんて全部私が忘れさせてあげる♪」
「んっ、はん、ああ!」
 股間の方へとモモが顔をうずめた。ぴたっと僕のペニスにおっぱいの甘い感触。
「ほらパイズリだよ? ロリっ娘のパイズリ……♪ オチンチン根元からぎゅ~ってしてとっても気持ちいいんだよ? お兄ちゃんはこれ初めてだろうからすぐいっちゃうよぉ? ほらぁ……むに……むに……むにむにむに……きゃぴ♪」
「はぁ……はぁ。モモ……ちゃん。もっと……ああ……腰……いい」
 ペニス全体が柔肉ですりすりされると自然と腰が動いてしまう。これが……パイズリ。女の子のおっぱいの中。柔らかくて暖かくて天国のようだ。
「はぁ……ん♪ お兄ちゃんももっと腰動かしてぇ……。モモ感じちゃう。モモのおっぱいレイプしてぇ……。モモ実はドエムなのぉ……。お兄ちゃんみたいなカッコいい人におっぱいもみくちゃにされて辱められたいのぉ……。ほらほらほらぁ……」
「ああっ、やめ……」
 ドエムと言いながら積極的に責めているのはモモだった。すりあげるおっぱいの速度は早くなり、小さい口からどろりと滴る唾液のぬめりも加わってしまう。
「んっ、ちゅ、むにっ♪ ほら♪ おっぱいマンコとお口マンコ……。同時にレイプしていいんだよ? 好きなだけモモのおっぱい蹂躙してぇ……。モモこういうのが好きなのぉ……ほらぁ……んっちゅっちゅ~ん♪」
「あひ、ああ……あうん!」
 胸と口の攻撃にたまらず悶絶する。こんなの耐えられるはずもない。していることは責めだが、言葉が受けのその倒錯的な状況に僕の脳内は蕩かされてしまった。
「ああ……出すよモモちゃん。モモちゃんのおっぱい犯しちゃうよお兄ちゃん……。悪い子だ……ああ。」
「あ……うんそれいい! 理性なくしてモモを犯すお兄ちゃん大好きぃ……♪ ほらもっと奥ぅ……♪」
 僕はモモに誘導されるようにして、おっぱいを握り締めて責めの言葉を交えた。何だろうこの感じ。支配されているのは僕なのに犯しているのは僕だ。これも一種の逆レイプなのだろうか。
「んっちゅっ♪ ちゅ……んっ……ん……」
 おっぱいを通りこえてペニスは口内へと侵入していた。すぼまる頬と粘膜がぴったりと張り付き、ペニス全体を蕩けるような快感で包み込んでくる。モモの舌技は何とも言いようのないくらいすごかった。おっぱいで魅了されたかと思うと、口の中でももっと奥へ差し込んで支配されたいと思ってしまう。
「んん……。ちゅぶちゅぶぷ……ちゅぷぷ……ちゅぷぷっ♪」
 ペニスをすする卑猥な音が部屋中に電波する。僕はもう限界だった。美少女との倒錯的な性の語らいにペニスが爆発しそうになっていた。
「で……出るぅ♪ モモちゃん出るよぉ……」
「ん? うん……だひてぇお兄ちゃん……。最後はおっぱもむにむにお口もれろれろちゅっちゅのちゅ~~~んっ♪」
「あああっ! そんなにされたらぁ……」
「んぶっ、んぶ~~~~!」
 僕はモモのおっぱいを千切れるくらいつかみ腰を突いた。唇にカリがこすれてぎゅっと引き絞られてそれが射精のスイッチとなる。
 卑猥な汁で顔を歪める少女。その痴態に僕の興奮は最高潮に達する。精巣から精子が一気に駆け上り、無垢な少女の口内めがけて欲望のザーメンを撒き散らす。ああ……いい。少女の口を……巨乳少女の口を今僕が犯している。レイプしてと言われて本当はいけないのに理性がなくなって興奮してしまう。誘惑しているのは彼女で抗えずに腰を動かして……ああ。
「あっ……ああ……あっ……」
「んっ……ん……んん……ごくんっ♪ ふふ……出しちゃったねお兄ちゃん♪ あ~んれろぉん♪ おっぱいとお口に白いのべったり~♪」
 射精の余韻と反動でがっくり膝をつく僕。ふと見ると、モモがにんまりといやらしい笑みを浮かべていた。さっきまでの受身なしどけない表情は影も形もなかった。口から鎖骨を抜けて、胸に至るまでべっとりと僕の精液がまぶされている。モモは満足そうに目を細めながら、白い欲望を舌で舐め取り指に絡めたりして弄んだ。
「あっ……ああ……君は」
「くすっ♪ 私の誘惑エッチはよかったぁ? 草食系な受身マゾお兄ちゃんってこんなので感じちゃうんでしょ? モモにぃ……レイプしてぇ……いいよって誘惑されてぇ……おっぱいとお口にオチンチン差し込んでぇ……♪ 違う? あ……その顔だとドツボだったんじゃない? ふふ……いいよお兄ちゃん♪ もっと心の中まで操ってモモを何度もレイプさせてあげる♪ きゃぴきゃぴ♪」
 きゃっきゃっと飛び跳ねながら、小悪魔の少女は無邪気に笑っていた。僕は頭がぼーっとして虚脱した状態だった。魂も吸われそうなほどの吸引で本当に身も心も虜になったみたいだ。
「まだ……終わりじゃないよお兄ちゃん♪」
「えっ」
 抜け殻の僕の横でモモはそう囁いた。
「ほらお馬さん。お兄ちゃんはお馬さん……」
「馬……?」
「ふふ……♪」
 何か了解を得ない僕に、モモは背中を向けて上からお腹に座った。少女の細い背中。その下にはぷりっとした可愛らしいお尻が見えている。濡れたパンティが食い込みねじれてお尻の穴の方まで容易く確認できる。
「あはっ♪ お兄ちゃん……このポーズ好き? ねぇ……バックでスマタピストンしてあげる♪ オマンコとお尻にスリスリしてどっぴゅんしちゃうの♪」
「そっ、そんな……。もう出ない」
 それは本心だった。さっきの射精で根こそぎ搾り取られて――。
「嘘。ほらっ♪」
「ふわっ」
 モモが後ろに体重をかけて腰をずらした。少女の柔らかいお尻の肉が僕のペニスに優しく覆いかぶさる。お尻……少女のお尻。童顔のロリっ娘の……。
「ふふ♪ ほら立ってきた」
 数秒しないうちに、ペニスは硬度を増して天井を向いた。どうしてだろう。さっきイッたばかりのはずなのに。
「うふふふ……。お兄ちゃんは満足してないの。だってこのお馬さんポーズでイカされてないから……。ほら……ほらほらっ!」
「あっ、あっ」
 そう言うとモモは僕の上で飛び跳ねるように腰を上下させた。その振動に合わせてペニスがぎゅっとつぶれてまた解放されて。ぴたりと動きが止まったかと思うと、腰をぐりぐりと艶かしく動かして濡れそぼった性器とお尻の谷間で翻弄してくる。
「ほらぁ……これいいでしょ? 馬……馬だよ? 思い出して……ほら。あのお馬さん」
「あ……」
 上に乗られながら僕はモモとの邂逅を思い出していた。泣き喚くモモ。白い谷間がむちむちで膝小僧もおいしそうだった。ぎゅっと腕を取られてメリーゴーランドに乗って。ああ……あの時の……。
「ふふっ♪ 思い出してくれた? きゃぴ♪」
「ああ……お馬さん……だね」
「そうお馬さん……ふふ♪」
 そう言うと、モモはむっちりとしたお尻をぐっと僕に向けた突き出した。まるであの時と同じような腰つきだった。
「それお馬さんパッカパカ~♪」 
「あっ、ああ……」
 僕の上でぴょんぴょんと飛び跳ねるモモ。僕は彼女の下で馬になった。どしんと僕のお腹にプレスがかかるたびに、柔らかすぎる尻肉にペニスがずぶりと埋没する。
「ああ……そんなにされたら……」
「そんなにされたら――出ちゃう? 私のお尻で……お馬さんにされて……」
 モモが後ろを振り返ってにやりと笑った。少女のそれではない、黒い悪魔の羽と尻尾を持つ……サキュバスだ。僕はその小悪魔サキュバスに誘惑されていて……。だとしたら僕がかなわないのも当然なことだ。
「ねぇお兄ちゃん? お兄ちゃんは私の後ろに座った時から終わってたんだよ? 私の腰の動きぃ……カクカクってエッチする時みたいに振られて……パンチラぁ……むっちりお尻も見せ付けてぇ……♪ 誰だってすぐ虜になるのぉ……。一番最初にお兄ちゃんを寝取ったのは私♪ ミカじゃないよ? ……きゃぴ♪」
「はぁ……はぁ……」
 既にモモはずっしりと腰を下ろしていた。食い込んだパンティが絡むお尻の割れ目には、ぴったりと僕のペニスがおさまっている。体重をかけられて腰は動かせずに、ペニスだけがびくんびくんとモモの甘い声に呼応するようにして脈動する。
「ほら~お馬さん~。お兄ちゃんはお馬さん~♪ 私の大切なお馬さん……」
 諭すように何度も語りかけてくる。僕は何もかも捨て去って彼女の馬になってしまった。軽くお尻を揺らしながら僕自身を弄ばれて限界が近づいていた。
「は……はい。僕は馬です……。モモ様の馬です。好きなだけ乗り回してください……」
「あはっ♪ アキトお兄ちゃんをお馬に調教完了~♪ そぉ~れ走れ走れ~♪」
「モモ様……モモ様」
 自分からモモ様と言ってしまった僕。心全体がモモに支配されて彼女のことしか考えられなくなる。僕は魔法にかかってしまったんだ……。小悪魔な少女の手練手管――しなやかな見えない手綱で知らない間に舵を取られていた。
「お兄ちゃんほら~。ここにオチンチンいれてぇ? ほらここぉ……♪」
「うん……」
 モモはすっかりTバックに近くなったパンティに僕のペニスを誘い込んだ。ねっとりと愛液で濡れた薄布が食い込む淫猥なお尻。その尻肉と布との甘美な領域に、僕のペニスはずっぷりと収納される。
「ここに入るとぉ……もう逃げられないんだよ? それぇ……♪」
「ああっ!」
 嗜虐的な笑みを浮かべてモモがパンティをずりあげる。尻肉と布との間でペニスはぐちゅぐちゅとこすれあい、例えようのない快楽に包まれる。当然逃げることなんてできない。絡まった布がロックの役割となり、常に尻肉との密着を強制されている事態に否が応にも興奮させられてしまう。
 そのまま腰を上下をさせて僕の反応を楽しむ。僕はされるがままに翻弄された。彼女のいやらしい腰の動きは止まるところを知らなかった。そして――。
「で、出るよぉ……。そんなに……ああ。パンティが根元の方にぎゅってして、でもカリとかお尻のお肉に……。モモちゃんいやらしすぎるよぉ……」
「ふふ……出していいよ。モモちゃんのお尻コキでどっぴゅんね♪ ほぉ~らお馬さんモモのものになぁ~れ」
「ふあぁ……」
 僕は両手を伸ばしてモモの細い腰をつかんだ。本能に従うままに腰を上に突き上げる。
「ああん♪ お尻にこすれるぅ♪ それいいっ♪」
「ああ……出る出る出るぅ! モモ様のお尻に射精しますぅ!」
 溜りに溜まった官能の渦が一度に解放される。ぷるぷると震えるお尻の肉が射精をさらに促す。僕はモモのお尻の穴付近にどっぷりと精液を吐き出した。
「ああ……お尻の穴に……。んっ、アナルに入れてお兄ちゃん……イッたばかりだけど」
「えっ……ええ? あっ!」
 快感の余韻も数秒、ペニスの先がアナルの肉を押し広げている。上に乗ったモモがみちみちとゆっくり僕を飲み込もうとしていた。出したばかりの精液が潤滑液となり、するりと先っぽが滑り込んでいく。そうすると後はあっと言う間だった。僕のペニスまでずっぷりとモモのアナルに格納されてしまう。可愛らしい少女との排泄機関での結合。そんな倒錯した状況に、僕は脳が溶けそうなほどの背徳感と快感に身を打ちひしがれてしまう。
 射精の直後でもペニスは硬度を保っていた。きつい直腸にぬちゃぬちゃとくわえ込まれて血液が集まらずにはいられなかった。
「あん♪ お尻の穴ぁ♪ アナル最高♪」  
「あっ、ああっ。モモ様……暖かい……」
「もっと突いて……突いてお兄ちゃん♪ 三回目、ここに出したら一生お兄ちゃんはモモのお馬さんだよ? ほら~もっと走れ走れ~」
「は、はいモモ様ぁ……」
 僕は体全体にびぃんと電気が走る心地がした。幸せ、こんな陶酔感、ずっと浸っていたい。モモ様の馬になって一生腰を振っていたい。
「あ~ん最高~♪ モモのお尻でお兄ちゃんを完全寝取り調教完了~♪ あ~んあは~ん♪ はいどーはいどーパッカパカパ~ン♪」
「はぁ……はああ! 出るぅ! モモ様ぁ♪ 僕はモモ様の一生性奴隷ですぅ……」
「はぁ~ん♪ 出して出してぇ♪ あんオチンチンふくれて爆発するぅ……あ~んああ~ん♪」
「あっ、ああすっごい締まるぅ……ああっ!」
 僕は叫び声をあげながら一心不乱に腰を突いた。もう世界がどうなってもいいくらい幸せだった。
「あ、あれ? モモ? 私の分は? ああ……もう。つまんない。私帰るー」
 世界のどこかで誰かの声が聞こえる。でもそんなことはどうでもいい。僕はモモの馬になり忠誠の証に白い精液を注ぎ込んだ。それでも腰の動きは止まらなかった。モモは僕を咥えたままなおも腰を振り続けている。圧倒的な脳内麻薬の享受。僕の脳は臨界点をとうに越えて意識が闇に溶け落ちた。鼓膜を揺らすのははしゃぐ少女の淫らな嬌声だけだった。



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